テザー、7.8億ドル分のビットコインを準備金に追加—過去最大級の送金

7.8億ドル相当のビットコインを準備金に追加

テザーは12月30日、7億8000万ドル相当のビットコインを同社の準備金に追加したことが確認されました。ブロックチェーン解析企業アーカム・インテリジェンスによれば、テザーのビットコイン準備金用ウォレットに約7628.9BTCと775.6BTCが送金され、総保有量は8万3759BTCに達しました。この金額は、米ドル換算で約77億5000万ドルに相当します。

過去9カ月で最大規模の送金

今回の送金は、2023年3月以来の大規模な動きとなります。同社は3月31日に8888.88BTCを追加しており、これはビットコインが7万ドルを突破して史上最高値を記録した時期と重なります。この背景には、2023年5月に発表された“純利益の最大15%を定期的にビットコイン購入に充てる”という方針があるとみられます。

ビットコイン市場の動向

2024年のビットコイン価格は年初来で108%上昇し、12月中旬には史上最高値の10万8000ドルを記録しました。しかし、現在は下落傾向にあります。市場全体では、企業によるビットコイン保有がトレンドとなっており、株価の上昇を狙った動きも活発化しています。

他企業の動き

テザーのビットコイン保有量は非上場企業としてはブロック・ワンに次ぐ第2位で、上場企業を含めるとマイクロストラテジーの44万6400BTC、ブロック・ワンの14万BTCに次いで第3位となります。

また、最近ではKULRテクノロジーグループが217.18BTCを購入したことを発表し、その株価が40%以上上昇するなどの影響が見られました。同様に、クォンタム・バイオファーマも財務多様化の一環として100万ドル相当のBTCを購入しています。

今後の展望

テザーをはじめとする企業の積極的なビットコイン保有戦略は、仮想通貨市場全体に大きな影響を与え続けると予想されます。ビットコインが金融資産としての地位をさらに強固なものとする中、企業の動向に注目が集まっています。

（参考）テザー　7億8000万ドル相当のビットコインを準備金に　過去9ヶ月で最大の送金