トランプ大統領のミームコイン宣伝、連邦法違反の可能性で調査要請

Public Citizenは2月5日、トランプ大統領が自身の公式ミームコイン「$TRUMP」をソーシャルメディア（XおよびTruth Social）で宣伝した行為が、連邦法に違反する可能性があるとして、司法省と政府倫理局に調査を求める書簡を送りました。同団体は、この行為が贈与の勧誘に該当し、違法であると主張しています。

連邦法では、現職の大統領は「勧誘または強制」しない限り、任期中に贈与を受けることが可能とされています。しかし、Public Citizenは、$TRUMPコインは投資や有形の製品ではなく、購入者は実質的な見返りを得ていないと指摘しています。これにより、トランプ氏が個人的な利益となる贈与を求めていると考えられます。

さらに、$TRUMPコインの80％は、トランプ一族の関連会社であるCIC Digitalが所有しており、CIC Digitalはトランプ氏が唯一の受益者である「Donald J Trump取消可能信託」が100％所有しています。これにより、トランプ氏が$TRUMPコインの販売から大きな利益を得る可能性が強調されています。

Public Citizenはまた、暗号資産の性質上、$TRUMPコインを通じて外国の国家関係者からの贈与を受けている可能性を把握することが困難であり、米国憲法が禁止する外国からの贈与に該当する可能性があると指摘しています。同団体は、トランプ大統領の行為が連邦法に違反していると判断された場合、$TRUMPコインの販売終了と購入者への金銭返還を含む適切な救済策を求めています。

この問題は、政治家による暗号資産の利用と倫理に関する議論を引き起こしており、今後の展開が注目されています。

（参考）トランプ大統領のミームコイン宣伝は連邦法違反か、米非営利団体Public Citizenが調査要請