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イザカヤ編集部

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2024.05.04

  • 投資戦略Tips

仮想通貨USDT(テザー)とは?特徴やメリット・デメリット、購入方法を解説

仮想通貨を始めた人の中には、「ステーブルコイン」という言葉を耳にしたことのある人もいるでしょう。価格の安定性を重視して設計されたステーブルコインは、価格変動の激しい通常の仮想通貨と異なる魅力を有しています。

ステーブルコインの中でも、高い注目を集めているのが「USDT(テザー)」です。米ドルに連動する通貨として設計されたUSDTは、価格変動が少ないことから、他の仮想通貨との取引や決済で使用されることもあります。

本記事では、USDTの特徴やメリット・デメリット、そして購入方法について詳しく解説します。仮想通貨市場やUSDTに興味がある方は、ぜひご一読ください。

USDT(テザー)とは?

USDT(テザー)は、Tether Limited社が2015年に発行を開始した世界初のステーブルコインです。米ドルに連動したペッグ通貨として設計されています。

ステーブルコインとは、仮想通貨と法定通貨を連動させ、価格の安定性を維持することを目的とした通貨のことです。USDTの場合、1USDTが1USDに等しい価値を持つよう設定されています。

USDT(テザー)の特徴

USDT(テザー)の特徴は、主に以下の3点です。

  • 米ドルペッグのステーブルコイン

  • ステーブルコインの中で時価総額が最も大きい

  • 多くの取引所で基軸通貨として取り扱われている

それぞれ詳しく解説します。

米ドルペッグのステーブルコイン

USDT(テザー)は、米ドルに連動するペッグ通貨として設計されているステーブルコインです。ペッグ通貨とは、法定通貨や他の資産に連動させた通貨を指します。

USDTの場合、その価値は「1USDT = 1USD」を目指して維持されており、この安定性が仮想通貨市場において重要な役割を果たしているのです。

米ドルペッグのステーブルコインであるUSDTは、価格の変動が極めて少ない特徴をもちます。

ステーブルコインの中で時価総額が最も大きい

USDT(テザー)は、ステーブルコインの中でも時価総額が最も大きいという特徴があります。Tether Limited社によって2015年に発行されて以来、その安定性と利便性から仮想通貨市場で広く利用されてきました。

「CoinGecko」のデータによると、2024年4月30日時点でのUSDTの時価総額は、約1,100億ドルです。これは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に次ぐ仮想通貨時価総額であり、トップ3にランクインします。

この時価総額の高さからわかるように、ステーブルコイン市場においてUSDTは重要な通貨として位置付けられているのです。

多くの取引所で基軸通貨として取り扱われている

USDT(テザー)は、仮想通貨市場における基軸通貨として、多くの取引所で取り扱われているステーブルコインです。その安定性と利便性から、取引所間の取引や他の仮想通貨との交換で頻繁に利用されています。

USDTの価格安定性は、多くの取引所での採用に繋がっている状況です。仮想通貨取引で得た利益を確定させるための交換先としても、重宝されています。また、他の仮想通貨の取引ペアとしても利用されている通貨です。USDTは市場における「価値の保存場所」として存在感をもった通貨といえるでしょう。

USDT(テザー)の現在価格や動向

USDT(テザー)の現在価格や動向は、以下の年間チャートから確認できます。

(引用)CoinGecko公式サイト

このように、限りなく1USDに近い価値を持つ仮想通貨がUSDTです。

h2 USDT(テザー)を保有・購入するメリット

USDT(テザー)を保有または購入するメリットは、以下の4点です。

  • 価格が安定している

  • 多くの取引所で採用されているため、取引しやすい

  • 多様な用途に利用できる

  • DEXでのイールドファーミングに適している

それぞれのメリットについて、個別に解説していきます。

価格が安定している

USDT(テザー)は、価格の安定性が最大のメリット。米ドルに固定されたペッグ通貨として設計されています。

Tether Limited社が2015年に発行を開始して以来、「1USDT = 1USD」の価値を大きく外れることなく維持し続けている状態です。他の仮想通貨に比べて価格の変動幅が小さいことから、仮想通貨市場での取引の基盤や価値の保存手段として重宝されています。

仮想通貨は一般的にボラティリティが大きく、価格の急上昇や急落が起こりやすい点が特徴です。Terra(LUNA)のように短期間で大幅に価値が変動する例もあるものの、USDTはその安定性により、仮想通貨初心者や安全に運用したい投資家にとって有効な選択肢となっています。

多くの取引所で採用されているため、取引しやすい

海外取引所ではUSDTを用いた取引が広く行われており、多くの通貨ペアを用意。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産を、USDTで購入可能です。

流動性の高さもUSDTの魅力。仮想通貨の中には流通量が少なく、流動性が低いものも数多く存在します。一方、USDTは多くの取引所で通貨ペアとして取り扱われているため、安定して換金が可能です。これにより、大量に換金する際でもマーケットインパクトを引き起こすリスクが抑えられます。

多様な用途に利用できる

USDT(テザー)は、多様な用途に利用できるステーブルコインとして注目されている通貨です。その価格の安定性と利便性から、仮想通貨市場だけでなく、さまざまな領域で活用されつつあります。

例えばスイスのルガーノ市では、USDTが事実上の法定通貨として採用されている状態。これは、USDTが他の仮想通貨よりも価格変動が少なく、米ドルに連動しているため、安心して利用できるからです。同市では、公共サービスや税金の支払い、買い物など幅広い用途にUSDTが使われています。

また、Tether Limited社とルガーノ市が提携し、ブロックチェーンのハブとしての役割を担う計画も進行中です。将来的にはルガーノ市だけでなく、他の地域でもUSDTの利用が広がる可能性があります。

DEXでのイールドファーミングに適している

USDT(テザー)は、DEX(分散型取引所)でのイールドファーミングに適したステーブルコインとしても注目されています。DEXとは、ブロックチェーン技術を活用し、管理者を介さずユーザー同士が直接取引できる取引所のことです。UniswapやPancakeSwap、SushiSwapなどが例として挙げられます。

イールドファーミングは、DEXに自身が保有する仮想通貨を預け入れ、流動性を提供することで報酬を得られる仕組みです。この仕組みでは、預け入れた通貨の価格変動によって「インパーマネントロス(IL)」と呼ばれる損失が発生します。

USDTの場合、ボラティリティが小さいため、ILリスクを抑えつつ安定した報酬を得られる点が魅力です。

USDT(テザー)の注意点・デメリット

ステーブルコインとして魅力的なUSDTですが、注意しておきたい点もいくつか存在します。ここでは、主な注意点・デメリットを2点見ていきましょう。

ステーブルコインに対する規制が強いられる可能性がある

USDT(テザー)や他のステーブルコインは、規制上の潜在的な課題に直面しています。ステーブルコインの人気の高まりは、世界中の規制団体の注目を集め、監視の強化につながっている状況です。

特に米国証券取引委員会(SEC)においては、ステーブルコインは証券に分類され、SECの管轄下に入る可能性がある資産として、ステーブルコインに対する規制措置を積極的に検討しています。

米国財務省と連邦準備制度理事会(FRB)においても、マネーロンダリング防止や本人確認(KYC)の観点から、ステーブルコインに関する懸念を表明。規制が施行された場合、USDTの発行や取引、分散型金融(DeFi)プロトコルにおける利用に大きな影響が出る可能性があります。

中央集権的な管理がされている

資産として保有する場合、USDTが中央集権的に管理されている点に注意が必要です。Tether Limited社が発行元としてUSDTの発行と管理を実施しており、その裏付け資産は同社の裁量に依存。この中央集権的な運営は、他の分散型暗号資産とは異なり、カウンターパーティーリスクを伴います。

Tether社が保有する準備金の存在や管理については、以前から疑念が浮上している状態。USDTの信頼性に影響を与えています。2021年にはTether社が裏付け資産の存在を保証する報告書を公表したものの、その内容に対する不信感は完全に払拭されていません。

中央集権的な管理はTether社の独自の意思決定に依存することから、企業の不正行為や破綻などが起きた場合、USDTの価値に直ちに影響を及ぼすリスクがあります。

このリスクを「カウンターパーティーリスク」と呼び、USDTはこの点で分散型暗号資産と比べて弱い立場にあるといえるでしょう。

このような中央集権的な性質を持つため、USDTを保有したい場合はカウンターパーティーリスクや運営元の状況に十分注意することが推奨されます。

USDT(テザー)の購入方法

USDT(テザー)は、海外の仮想通貨取引所で購入可能です。国内取引所では現在USDTの取り扱いがないため、海外の取引所に口座を開設する必要があります。

まず、信頼性のある海外取引所を選択し、アカウントを作成。登録時には、身分証明書などを用意してKYC(本人確認)を行います。

登録後、取引所のウォレットに資金を入金。一般的には、法定通貨や他の仮想通貨で入金し、取引所内でUSDTに交換します。取引所によっては、クレジットカードやデビットカードでの直接購入も可能です。

USDTの取り扱いが多い取引所としては、Binance、Kraken、Huobiなどがあります。取引所内でUSDTを基軸通貨として使い、さまざまな仮想通貨と取引することが可能です。

USDT(テザー)に関するよくある質問

ここでは、USDT(テザー)に関するよくある質問をまとめました。

日本でUSDTは取引できる?

現在日本の仮想通貨取引所では取引できません。国内では日本円を基軸通貨とした仮想通貨取引所が主流であり、USDTは取り扱われていない状態です。

1USDTは日本円でいくら?

USDT(テザー)は米ドルに連動するステーブルコインであり、「1USDT = 1USD」の価値を目指して維持されている通貨です。そのため、1USDTの日本円での価格は、米ドルと円の為替レートに依存します。

2024年4月30日の時点で、1USDはおよそ156円前後で取引されている状況です。これにより、1USDTの価値もおおよそ156円前後となります。為替レートは日々変動するため、最新の価格は為替市場で確認してください。

USDTを日本円に変える方法が知りたい

USDT(テザー)を日本円に換金するには、海外の仮想通貨取引所を利用する必要があります。まず、取引所にアカウントを開設。続いて、USDTをビットコインやイーサリアムなど他の仮想通貨に交換します。

その後、国内取引所に移動し、日本円での換金手続きに進みましょう。

なお、海外取引所で直接USDTを法定通貨に換金できるケースもあります。ただし、これらの手続きには手数料がかかるため、注意が必要です。

まとめ

USDT(テザー)は、米ドルに連動して価格が維持されているステーブルコインです。ステーブルコインの中で時価総額が最も大きい仮想通貨として、投資家から高い人気を誇ります。

価格が安定していることもあり、USDTは幅広い用途に活用可能です。ただし、購入するには海外取引所を利用する必要があることを覚えておきましょう。

イザカヤ編集部

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