仮想通貨支持のアトキンス氏、SEC次期委員長候補に

次期大統領に選ばれたドナルド・トランプ氏は、ポール・アトキンス氏を新たなSEC委員長に指名する計画を発表しました。同氏は2002年から2008年にSEC委員を務め、現在はPatomakグローバル・パートナーズを運営し、金融機関やDeFi（分散型金融）プラットフォームを顧客に抱えています。また、デジタル商工会議所の諮問委員としても活動しており、仮想通貨の成長を後押しする立場で知られています。

トランプ氏は、アトキンス氏を「合理的な規制のリーダー」と評し、仮想通貨の発展が「アメリカの再興」に寄与するとの見解を示しました。この指名に対し、共和党議員や仮想通貨業界のリーダーたちからは歓迎の声が相次いでいます。下院のトム・エマー院内幹事は、SECがこれまで採用してきた「訴訟中心の規制」からの転換に期待を表明し、アトキンス氏の就任が米国のイノベーションを加速させると述べました。

コインベースの法務責任者であるポール・グレワル氏も、アトキンス氏のバランス感覚と仮想通貨エコシステムへの理解を高く評価しています。この指名は、仮想通貨への規制が厳格化する一方で、業界の可能性に注目する動きが加速していることを象徴しています。

なお、正式な就任にはトランプ氏の大統領就任後、上院の承認が必要です。SECの現委員長であるゲーリー・ゲンスラー氏は2025年1月に退任を予定しており、この動向を受けてXRPやソラナ（SOL）といったアルトコインが市場で値上がりを見せています。

（参考）トランプ氏、仮想通貨支持のアトキンス氏をSEC次期委員長に指名