ビットコイン反発で10万ドル回復へ、政策リスクを注視

市場動向と価格の推移

ビットコイン（BTC）の価格は、年末の売り圧力から一時91,270ドルまで下落しましたが、年明け以降は持ち直し、1BTC=99,030ドル（前日比+0.5%）まで反発しました。92,000ドル付近の三尊ネックラインを下回る懸念もありましたが、強い買い支えにより、再び10万ドルの大台を目指す展開となっています。ただし、さらなる上昇には新たな市場材料が必要とされています。

政策リスクと注目ポイント

市場参加者の注目を集めているのは、FRBの金融政策と、1月20日に発足予定のトランプ次期政権による暗号資産関連の動向です。トランプ氏がかつて提案した”ビットコイン準備金”の設立は、Polymarketによると実現確率が約40%とされています。この構想には規制や法的問題、議会承認といった多くのハードルが存在します。

FRBのジェローム・パウエル議長は、「現行法ではFRBがビットコインを保有することはできない」と述べ、政府主導でのビットコイン運用には否定的な姿勢を示しています。一方で、親仮想通貨派のシンシア・ラミス上院議員は、米国が5年間で100万BTCを備蓄する法案を提案しており、仮想通貨の公的利用を推進する動きも見られます。

短期的な見通し

著名トレーダー間でも今後の相場感は分かれています。The Crypto Dog氏は、「市場の興奮は冷めており、トランプ新政権の発足後まで大きな価格上昇は見込めない」と指摘しています。現状のビットコイン価格は上昇基調を維持しているものの、不確定要素が多いことから注意深い市場分析が求められています。

（参考）ビットコイン年明け早々の反発、10万ドルの大台回復へ向かう　トランプ新政権の発足控え