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イザカヤ編集部

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2024.07.03

  • 仮想通貨

ヴィチェーン(VeChain)とは?特徴や将来性を徹底解説

ヴィチェーン(VeChain)は、ビジネスにおけるブロックチェーンの実用化を手掛けており、多数の企業と提携するなどの実績も多いため、将来性が期待されている暗号資産です。

一方でヴィチェーン(VeChain)は国内の暗号資産取引所での取り扱いがないため、興味はあるものの購入をためらっている人も少なくありません。

この記事では、このようなヴィチェーン(VeChain)の特徴について詳しく解説しています。

将来性のある暗号資産に投資したい人は、是非参考にしてください。

ヴィチェーン(VeChain)とは?

ヴィチェーン(VeChain)とは、調達、生産、物流、販売など一連の流れを意味するサプライチェーンのプラットフォームのことであり、ビジネスにおけるブロックチェーン実用化の代表事例としても有名です。

ヴィチェーン(VeChain)は、Louis Vuitton ChinaのCIOであったSunny Lu(サニー・ルー)氏発案のもと2015年にプロジェクトを開始し、2016年にローンチされました。

既に多くの企業がヴィチェーン(VeChain)と提携し、様々な取り組みを行っているため、サプライチェーンに大きな変革をもたらした老舗として確固たる地位を築いています。

一方でヴィチェーン(VeChain)は、当初はイーサリアム上で運用していましたが、2018年に独自のブロックチェーンである「VeChainThor」に移行しており、シンボルも「VEN」から「VET」に変更しています。

このようなヴィチェーン(VeChain)の2024年5月17日における主な指標は、以下のとおりです。

通貨記号

VET

時価総額

約3,990億円

価格

5.4199~5.6401円

発行上限枚数

約867億枚

公式サイト

https://www.vechain.org/

参考:CoinMarketCap VeChain(VET)価格・チャート・時価総額

ヴィチェーン(VeChain)の価格は、NFT向けエコシステムを構築したため、2021年には一時27.52円まで急騰しました。

その後FRBの利上げなどの要因により暗号資産市場全体が冷え込んだ影響を受け、2022年前半期にはヴィチェーン(VeChain)も急落しますが、同年後半期には持ち直しました。

2024年5月時点では、大きな変動もなく、順調な伸びを見せています。

ヴィチェーン(VeChain)の特徴

将来が期待できるヴィチェーンには、以下の特徴があります。

  • 物流業界に大きな変革をもたらしている

  • デュアルトークンを採用している

  • コンセンサスアルゴリズムにPoAを採用している

  • トランザクション機能が充実

それでは、1つずつ詳しく見ていきます。

サプライチェーンに大きな変革をもたらしている

ヴィチェーンは、製造過程や物流過程のブロックチェーン上での記録により、トレーサビリティ(追跡可能性)を向上させています。

ヴィチェーンでは、以下の分野ごとに具体的な活用例を公表しています。

項目名

具体的な活用例

食品

販売元や輸送手段などの記録により追跡可能であるため、偽造の防止や誤操作を抑制が可能。

高級品

「NFCチップ」と呼ばれるチップによって、製造から小売りまでの流れが記録されるため、改ざんが防止できる。消費者は、アプリを通して製品の流れを確認できる。

自動車

自動車ごとの固有IDを設定し、デジタルプロファイルの作成によって自動車の状態を細部まで可視化できる。

小売

製品ごとの固有IDにより、生産から販売までの流れやブランドの歴史、生産者の思いが可視化され、顧客との信頼関係などの構築が可能となる。

農業

環境に配慮した有機農業製品の認証により、偽装や偽造防止が可能。気候や土壌などの状態のデータ入力により、生産量や質の向上が可能。

低温流通体系

輸送車両に搭載したスマートセンサーにより低温物流中の温度や湿度などをリアルタイムで記録し、輸送状態を確認できる。

ロジティクス

原材料から完成品までの流れの記録により、効率的かつ戦略的な物流のシステム構築が可能。

上記のいずれの分野においても、偽造防止や製造過程や物流過程を明確化するために、ブロックチェーンが改ざんできない点などを活用しています。

なおヴィチェーンでは、以下のような企業と提携しています。

  • Walmart

  • Microsoft

  • Salesforce

さらに、ヴィチェーンと提携している企業の中には、以下のような実用化事例も報告されています。

提携企業

実用化事例

BMW

偽装防止のために自動車に内蔵されたIoTデバイスが走行距離や状態を管理するプラットフォーム「VerifyCar」を作成。

D.I.G

ワインを追跡するプラットフォーム「Wine Traceability Platform」を作成。

上記のように、ヴィチェーンは企業ごとに異なる課題に対応できるため、今後も提携企業は増えていく可能性が高いです。

デュアルトークンを採用している

ヴィチェーンでは、VETとVTHOを使用するデュアルトークンシステムを採用しています。

VETとVTHOの役割は、以下のとおり異なります。

トークン名

役割

VET

決済や取引などに使用される

VTHO

ブロックチェーン使用の手数料支払いに使用される

ブロックチェーン使用に必要なVTHOは、VETの保有量によって付与されるため、ヴィチェーンの利用が高まるほど、VETの需要が高まる仕組みとなっています。

VETとVTHOの相関関係によって2つのトークンは安定的に運用されており、デュアルトークンシステムは、ヴィチェーンの大きな特徴の1つとなっています。

なお、暗号資産取引所の中にはVTHOも取り扱っているとこもあり、2024年5月17日時点における主な指標は、以下のとおりです。

通貨記号

VTHO

時価総額

約380億円

価格

0.4659~0.4841円

発行上限枚数

約762億枚

参考:CoinMarketCap VeThor Token(VTHO)価格・チャート・時価総額

VTHOの最近の値動きは、2024年2月までは0.3円程度で推移していましたが、3月に上昇しその後は緩やかな下落傾向にあります。

コンセンサスアルゴリズムにPoAを採用している

ヴィチェーンでは、コンセンサスアルゴリズムにPoAを採用しています。

暗号資産におけるコンセンサスアルゴリズムとは、ブロックチェーンにおいて権限を持つ承認者が正当な取引である検証を行い、合意を取る仕組みのことです。

一方でPoA(Proof of Authority)とは、Authorityが権威を意味するとおり、権威や評判、アイデンティティで承認者を決定する仕組みのことです。

PoAでの承認者は住所や氏名などが公開されるうえ、身元調査も行われます。

従って、匿名性が特徴であるブロックチェーンの中では、中央集権的な暗号資産で採用される場合が多いシステムといえるでしょう。

PoA以外のコンセンサスアルゴリズムとして、PoW(Proof of Work)やPoS(Proof of Stake)などがあり、これらが現在主流と言われています。

PoAやPoW、PoSの特徴は、以下のとおりです。

コンセンサスアルゴリズム名

代表的な暗号資産

特徴

PoA

ヴィチェーン

・権威や評判、アイデンティティで承認者を決定
・承認者の住所、氏名などは公開
・真面目に承認作業を行わない者に対しては、暗号資産の没収などのペナルティがある
・特定のノードでの承認作業であるため、処理にかかる時間を大幅にカットできる

PoW

ビットコイン

・1つの取引に対して、多数のコンピュータが一斉に承認作業を行う・消費電力が大きく、環境的に疑問視されている
・処理に時間がかかる

PoS

イーサリアム

・暗号資産保有で承認に参加できる
・PoWのようにコストがかからないため、真面目に承認作業を行わない者が発生する可能性がある(Nothing at Stake)

PoAは、PoWと比べて処理に係る時間や消費電力をカットできるうえ、PoSの欠点ともいえるNothing at Stakeに対しても暗号資産の没収といったペナルティがあるため、双方の欠点を補ったコンセンサスアルゴリズムといえます。

一方で、PoAは中央集権的な要素が強くなるため、PoSAといった複合したコンセンサスアルゴリズムを採用している暗号資産もあります。

トランザクション機能が充実

ヴィチェーンではトランザクション機能が充実しているため、柔軟な活用が可能となるだけでなく、ネットワークの負担効果も見込めます。

ヴィチェーンに実装されているトランザクション機能は、以下のとおりです。

トランザクション機能名

概要

メタトランザクション機能

・ユーザーが手数料を支払わずにトランザクションを実行できる機能。
・ユーザーが署名したトランザクションは第三者(リレイヤー)に送信され、リレイヤーが手数料を支払うとともにネットワークに送信する仕組み。

マルチタスクトランザクション機能

・1つのトランザクションで複数のデータベースにまがたるタスクを実行できる

ヴィチェーンは、上記のようなトランザクション機能の充実によって、複雑な処理も可能となっています。

ヴィチェーンの将来性

ヴィチェーンの特徴であるブロックチェーンの実用化は、今後も拡大していくことが予想されるため、将来性があると期待されています。

さらに中国政府機関とも提携するなど、ブロックチェーン市場として重要な中国との繋がりが強い点も、ヴィチェーンの将来性を期待される要因の1つとして挙げられます。

一方でヴィチェーンは、2024年2月28日にVeBetterDAOのローンチを発表しています。

DAOとは分散型自律組織のことであり、民主的な投票により組織運営や方針などを決定します。

ヴィチェーンは中央集権的な暗号資産ですが、VeBetterDAOにより更なるブロックチェーンの実用化などが期待できます。

なお、VeBetterDAOのローンチに伴い、新たに以下の2つのトークンが導入されます。

トークン

概要

B3TR

インセンティブトークン

VOT3

・VeBetterDAOのガバナンストークン
・新たに鋳造されたB3TRの割り当てを決定するためのステーキング機能がある

B3TRとVOT3は、等価でスワップできるようになっています。

今後もヴィチェーンは、ブロックチェーンの実用化によって更に成長、拡大していくことが予想されます。

ヴィチェーンの購入方法

ヴィチェーンは、日本国内の暗号資産取引所では購入できません。

従ってヴィチェーンを購入するには海外の暗号資産取引所を利用しますが、日本円が使えないため、一旦国内の暗号資産取引所でビットコインを購入します。

その後、海外の暗号資産取引所にビットコインを移し、ヴィチェーンを購入します。

日本の暗号資産取引所は、投資者保護の観点から金融庁の承認を得ているため、トラブルが起きた場合でも対応してもらえる場合があります。

一方で海外の暗号資産取引所は、日本とは違う法律や規制のところもあり、無登録業者も混在しています。

海外の暗号資産取引所を利用する場合は、事前に信頼性や安全性を十分確認しましょう。

ヴィチェーン(VeChain)のまとめ

ヴィチェーン(VeChain)は、将来が期待されている暗号資産です。

ヴィチェーンでは、ブロックチェーンを活用したサプライチェーンのプラットフォームにより、さまざまな分野で偽造防止や製造過程や物流過程の明確化などが可能となります。

さらにヴィチェーンでは、デュアルトークンシステムやトランザクション機能の拡充、コンセンサスアルゴリズムにPoAの採用などが大きな特徴です。

一方でヴィチェーンでは、2024年6月にVeBetterDAOをローンチするなど新たな動きもあるため、今後も値動きに期待できます。

ただし、日本の暗号資産取引所ではVET及びVTHOは購入できないため、海外の暗号資産取引所で購入できるように国内の暗号資産取引所でビットコインを購入しなければなりません。

特に海外の暗号資産取引所は、無登録業者の混在や日本とは違う法律や規制があるため、事前に信頼性や安全性を確認しましょう。

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