イーサリアム財団が改革を推進　ブテリン氏が5つの目標を提示

財団改革の概要と目標

ブテリン氏によれば、イーサリアム財団はリーダーシップ層を中心に大きな改革を進めており、一部はすでに実施され、他の部分は現在も取り組みが続けられています。その主要な目標は以下の5つです。

• リーダー層の技術的専門性の向上

• ユーザーやアプリ開発者、関連技術との双方向コミュニケーション強化

• 新たな才能の獲得と実行能力・スピードの向上

• アプリ構築者支援の強化とユーザーが重要な価値や権利を得られる環境の確保

• 分散型技術やプライバシー技術の普及推進

これに加えて、既得権益化や中央集権化といったリスクを回避する意向も示しています。

ユーザーとの連携強化に向けた取り組み

財団は、2025年1月13日に新たなXアカウントを開設し、エコシステムに関する最新情報をより頻繁に共有する方針を発表しました。これも、コミュニケーション強化を目指した取り組みの一環と考えられます。

開発者からの批判と改革の背景

近年、イーサリアム財団の開発環境については、一部から批判の声が上がっていました。2024年12月には、元イーサリアム開発者マックス・レズニック氏が競合のソラナ関連企業へ移籍。その際、イーサリアムではコア開発者との政治的な関係構築が必要で、意志決定プロセスが遅いと指摘しました。このような課題に対処することも、改革の重要な目的とされています。

他の共同創設者の提案

共同創設者ジョセフ・ルービン氏は、財団のリーダーシップ強化に向け、イーサリアム開発者ダニー・ライアン氏とフランス代表ジェローム・ド・ティシェイ氏が共同で財団を主導する案を提示しました。ルービン氏は、この二人のリーダーシップがイーサリアムを信頼される多様性あるブロックチェーンへと導くと評価しています。

今回の改革は、イーサリアム財団が抱える課題を解決し、技術革新とエコシステムの成長を加速させる重要な転換点となるでしょう。

（参考）イーサリアム財団が組織改革へ　創設者のブテリン氏が5つの目標を発表