ロナウジーニョ氏、独自仮想通貨「STAR10」発表

元ブラジル代表の伝説的サッカー選手ロナウジーニョ氏は3日、独自の仮想通貨「STAR10」を発表した。公式サイトによると、保有者にはサイン入り収集品や限定イベントの参加権、AIエージェントとの交流といった特典が提供される。トークンの基盤にはBNBチェーンを採用している。

同氏はすでに現役を引退しているが、かつて華麗なプレーで世界のファンを魅了した。今回のプロジェクトは、ブロックチェーン分野への本格参入の一環とされ、STAR10の保有者は「伝説の一部になれる」と説明されている。

また、公式サイトではSTAR10のロードマップが公開されており、今後の計画は三段階に分かれている。まず第1段階では、著名な仮想通貨取引所への上場やコミュニティの創設、社会貢献活動への寄付が予定されている。第2段階では、AI技術とWeb3の活用を進め、試合分析やデータ提供を行うAIエージェントの開発、STAR10を用いた公式電子市場の開設が計画されている。そして第3段階では、グローバルなパートナーシップの確立や限定商品の提供、イベント開催が進められる見込みだ。

なお、STAR10は投資資産や有価証券ではなく、実用性を重視したミームコインとしての位置付けがされている。ミームコインとは、インターネット上で話題になることで人気を集める仮想通貨の一種で、必ずしも明確な実用性を持つものではない。

h2　取引開始とセキュリティリスクへの対応

STAR10はすでにBNBチェーンの分散型取引所「PancakeSwap」などで取引が開始されており、CoinGeckoのデータによると、本記事執筆時点での価格は0.194ドル（約29円）。ローンチ直後には一時0.35ドル（約52円）を超える場面もあった。

一方、STAR10を巡っては、一部の内部者がビルドアンドビルド（BNB）でSTAR10を大量購入したと報告されている。例えば「Lookonchain」によると、チーム関連のアドレスが80BNB（約740万円）で約1.2億枚のSTAR10を取得し、その後100万枚を売却して433BNB（約4,030万円）を得たという。

また、「GoPlus Security」はSTAR10に関してセキュリティ上の懸念を指摘し、すべてのSTAR10が警告なしに焼却（バーン）できる仕組みになっていたと報告。しかし、ロナウジーニョ氏はすでに対応を完了したと発表している。

今後の展開と共に、STAR10の市場動向が注目される。

（参考）サッカー元ブラジル代表ロナウジーニョ氏、独自仮想通貨「STAR10」をローンチ