イーサリアム「Geth」チーム、ノードに即時アップデートを推奨

イーサリアムの主要ノードソフトウェア「Geth」を開発するチームは17日、ユーザーに対し、ソフトウェアを最新バージョンのv1.15.2に直ちにアップデートするよう呼びかけました。これは、前バージョンであるv1.15.1にブロック生成失敗の可能性がある不具合が見つかったためで、経済的損失を未然に防ぐ目的があります。現在、Gethはイーサリアムネットワーク上の約38.9%のノードで使用されており、迅速な対応が求められています。

Geth（go-ethereum）は、イーサリアムネットワークに参加するノード向けの主要なソフトウェアの一つです。17日に開発チームは、バージョンv1.15.1においてブロック生成に失敗する可能性がある不具合が発見されたと発表しました。この問題を解決するため、ユーザーには即座にv1.15.2へのアップデートが推奨されています。

ノードとは、ブロックチェーンネットワークに参加し、データの検証や伝播を行うコンピュータやその運営者を指します。Gethは、イーサリアムネットワーク上で広く使用されているソフトウェアであり、他にも「Nethermind」や「Erigon」などのクライアントが存在します。最新のデータによれば、Gethは全ノードの約38.9%で使用されており、Nethermindの45.2%に次ぐシェアを占めています。

今回の不具合は「リグレッション」と呼ばれるもので、以前のバージョンでは発生していなかった問題が新たに導入されてしまったことを意味します。そのため、影響を受ける可能性のあるユーザーは、速やかにアップデートを行うことが重要です。

イーサリアムは現在、大型アップデート「Pectra（ペクトラ）」のメインネット実装が間近に迫っており、開発チームはテストを継続しています。Pectraでは、アカウント抽象化の推進や最大ステーク量の増加、レイヤー2ソリューションを通じた拡張性の向上などが予定されており、コミュニティから注目を集めています。

（参考）イーサリアム「Geth」、経済的損失防止でノードに即時アップデートを要請