ヘイズ氏、ビットコイン25万ドル予測を維持　FRBの金融政策に期待

FRBの金融政策とビットコインの行方

アーサー・ヘイズ氏は、ビットコインの価格が主に法定通貨の供給量増加への期待に基づいて動いていると指摘している。特に、米連邦準備理事会（FRB）が量的引き締め（QT）から量的緩和（QE）へ移行する可能性が高いと分析し、それが実現すればビットコインは2025年末までに25万ドルに達するとの予測を維持した。

量的緩和（QE）は、中央銀行が市場へ資金を供給する政策であり、景気の下支えを目的としている。ヘイズ氏は、米国債の金利上昇が小規模な金融危機を引き起こす可能性があるものの、最終的にはFRBが緩和策を進めることでビットコイン価格が上昇すると考えている。

実際、先月のFOMC会合では、QTのペースを4月から減速することが決定された。これを受け、ヘイズ氏は「QTは4月1日で終了すると見ている。本格的な上昇には、補完的レバレッジ比率（SLR）免除かQEの再開が必要だ」とコメントしている。

市場の見方と不確定要素

ヘイズ氏は、ビットコインの価値が技術と法定通貨の供給量に左右されるとし、現時点で技術面に大きな変化はないため、通貨供給量が価格を左右すると分析している。また、ゴールドが価格上昇を続けている点を引き合いに出し、ビットコインも7万6,500ドルを下回るより先に11万ドルへ到達する可能性が高いと予想した。

しかし、市場全体が同様の見解を持っているわけではない。分散型予測市場「ポリマーケット」では、ビットコインが2025年末までに25万ドルへ到達する確率を9%と見積もっており、11万ドル到達の可能性は64%、7万ドル到達の可能性は62%とされている。

また、トランプ前大統領による関税政策がインフレを加速させた場合、FRBが利上げに踏み切る可能性もある。そのため、米国の金融政策が今後どのように展開するかが、ビットコインの価格動向に大きな影響を与えると考えられる。

（参考）アーサー・ヘイズ氏、ビットコイン年末25万ドル到達の強気予想を維持　米FRBの金融緩和策に期待