暗号資産の税制改正提案、分離課税20％を目指す国民民主党

国民民主党の玉木雄一郎代表は20日、与党に向けて税制改正の要望を提出しました。その中で特に注目されるのが、暗号資産（仮想通貨）の税率に関する改正案です。現在、雑所得として最大55％が課税される暗号資産所得を、株式や投資信託と同様の20％申告分離課税に変更することを提案。これにより、個人投資家にとっての税負担が軽減され、市場の活性化が期待されています。

玉木代表はこのほか、以下の施策も重点項目として挙げました。

• 年収103万円の壁問題への対応

• 消費税の一時的な5％への引き下げ

• 賃上げを促進するための税制優遇

• エネルギー価格の高騰対策

また、AIや半導体分野での設備投資を促進する「ハイパー償却税制」の導入も提案。これは、投資額以上の減価償却を認めることで成長産業への投資を後押しする仕組みです。

隣国の韓国では、2025年から暗号資産取引に対する20％課税が導入予定であり、日本と同水準の税制が設定されます。これに対し、日本国内では暗号資産ETFの導入やレバレッジ規制の緩和を含めた提案も進んでおり、国際競争力を高める取り組みが求められています。

国民民主党が提案する税制改正は、国内投資環境を改善する重要な一歩といえます。実現すれば、暗号資産を含む新興分野での投資促進が期待され、経済全体にプラスの影響を与えるでしょう。

（参考）「仮想通貨は申告分離課税で20％に」国民民主党の玉木代表が与党に要望