米政権高官がビットコイン取得計画に言及

米政府、ビットコインの取得を検討

トランプ政権のデジタル資産政策を統括するボー・ハインズ氏が、11日に開催されたビットコイン政策研究所の非公開会合で、米国政府のビットコイン取得に関する方針について言及したことがDecryptなどにより報じられた。会合に参加した関係者によると、ハインズ氏は「米政府は可能な限り多くのビットコインを取得したい」と述べ、デジタル資産の戦略的備蓄を強化する意向を示したという。

この発言に関し、ホワイトハウス関係者は「政府は納税者に負担をかけることなく、予算中立的な方法でビットコインを取得する」と説明した。現在、米政府は押収資産として約20万BTCを保有しており、今後の取得方法が注目されている。

ビットコイン法案と戦略的準備金の動向

会議では、シンシア・ルミス上院議員が再提出した「ビットコイン法案」に関する議論も行われた。この法案は最大100万BTCの購入を指示するもので、トランプ政権が発表した「戦略的ビットコイン準備金」の法制化を目的としている。ハインズ氏は法案成立に向けた働きかけを進める意向を示したとされるが、ホワイトハウス関係者は「特定の法案を支持する発言はなかった」と強調している。

現在、政府のビットコイン取得方針に対しては賛否が分かれている。トランプ大統領は先週、「戦略的ビットコイン準備金」の設立を含む大統領令に署名し、政府が押収した仮想通貨の売却を停止し、備蓄を進める方針を示した。一方で、民主党のジェラルド・コノリー下院議員は13日、この計画の停止を求める書簡を財務省に提出し、「納税者の資金を危険にさらすものだ」と批判した。

今後の影響と仮想通貨市場への波及

米政府のビットコイン戦略は、仮想通貨市場に大きな影響を与える可能性がある。特に、政府による大規模な取得が価格の変動要因となるほか、規制の動向次第では市場全体の安定性にも影響を及ぼすことが懸念される。今後の政権の動向と議会での議論が、デジタル資産市場の行方を左右する重要な要素となりそうだ。

（参考）「可能な限りビットコインを取得」　ホワイトハウス高官発言、トランプ政権の準備金計画で