トランプ次期政権、財務長官候補に仮想通貨支持者のベセント氏浮上

仮想通貨への前向きな姿勢

次期財務長官の有力候補とされるスコット・ベセント氏は、仮想通貨支持者として知られています。ベセント氏は、投資会社キー・スクエア・グループの創設者であり、かつてソロス・ファンド・マネジメントでも投資責任者を務めた経歴を持っています。11月11日にFOXビジネスのジャーナリスト、エレノア・テレット氏がSNSで、ベセント氏が「仮想通貨に対して非常に前向きな立場を示している」と投稿したことが話題となりました。

ベセント氏の仮想通貨観

ベセント氏は、「仮想通貨は自由に関するもので、経済の未来の一部となる」との見解を示し、特にビットコインの可能性を強調しています。彼は「ビットコインは、若者や市場に新たに参入する層を引きつける力がある」と述べ、資本主義の中心に市場文化の浸透を目指していると語っています。これにより、特に若年層の金融市場への関心が高まることを期待しているといいます。

他の候補者との比較

トランプ氏は大統領選挙の勝利後、次期政権の人事選定を進めています。11月8日には、ベセント氏とジョン・ポールソン氏という2人の億万長者投資家と会談したと報じられました。ロイターの報道によると、どちらも財務長官の候補として挙がっています。ポールソン氏は2016年の大統領選でトランプ氏の経済アドバイザーを務めていましたが、仮想通貨に対しては否定的な見解を示しており、「ビットコインには本質的な価値がない」と主張しています。

トランプ氏の仮想通貨への姿勢変化

一方で、トランプ氏自身も過去にはビットコインを「詐欺」や「米ドルの競合」と非難していたものの、2024年の大統領選挙を機に仮想通貨支持者へと転向しました。「仮想通貨は未来だ」と語るようになったトランプ氏は、政権内での仮想通貨政策の強化を示唆しています。

今後の人事に注目

トランプ氏は、財務長官に加えて、米証券取引委員会（SEC）など主要連邦機関のトップ人事も進めています。SEC委員長候補として、ダニエル・ギャラガー氏、ヘスター・ピアース氏、マーク・ウエダ氏らの名前が挙がっており、仮想通貨規制の方向性にも注目が集まっています。

（参考）トランプ次期政権の財務長官候補べセント氏　過去に仮想通貨に好意的な発言