仮想通貨重視のマイクロストラテジー、ナスダック100入りへ

米国のビットコイン投資に特化する企業、マイクロストラテジー（ティッカー：MSTR）が、米ナスダック市場の代表的な株価指数「ナスダック100」への構成銘柄追加が近づいているとの報道が注目を集めています。この予測は、ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏とジェームズ・セイファート氏によって示され、正式発表は12月13日に予定されています。

ナスダック100に追加されれば、同社は指数全体の約0.47%を占める40番目の大きな構成銘柄となり、総額5,500億ドル（約83兆円）規模のETF市場に波及効果をもたらすと見られます。一方で、今回の入れ替えに伴い、バイオテクノロジー大手のモデルナ（Moderna）が除外される見通しです。この変化は、仮想通貨関連企業の市場における影響力の拡大を示しています。

モデルナの株価はこのニュースを受けて時間外取引で約9%下落しました。一方で、マイクロストラテジーの株価は、ビットコイン価格の調整による下落から一転し、この好材料を受けて約3.3%上昇しました。

ただし、マイクロストラテジーがより広範な「S&P500」指数に加わる可能性は当面低いと指摘されています。現在、同社は収益性に課題を抱えており、条件を満たしていないためです。しかし、ビットコインの評価に関する会計基準の変更が進めば、2025年にはS&P500入りの可能性があると期待されています。

今回の動きは、ビットコインを事業戦略の中心に据える企業が従来型の市場指標で存在感を示す重要なステップといえます。この流れが他の仮想通貨関連企業にも波及するのか、注目が集まります。

（参考）米マイクロストラテジー、今月中にナスダック100指数の構成銘柄に追加予定か