暗号資産、ナスダックを超えるパフォーマンス──ビットコインが金融不安へのヘッジに

米国株式市場はトランプ大統領の報復関税発表により、わずか2日間で5兆4000億ドルを失いました。この影響で、S&P500は11カ月ぶりの最低水準に下落し、ナスダック100も弱気相場に突入しました。しかし、この株式市場の混乱の中で暗号資産は相対的に安定しており、ビットコイン（BTC）は約6％の下落にとどまり、ナスダックの11％の下落を上回るパフォーマンスを見せました。

CoinDesk 20（CD20）は全体で約4.9％下落しましたが、ビットコインをはじめとする暗号資産は依然として堅調な動きを見せています。現在、暗号資産市場の時価総額は約2兆6500億ドルに達し、ビットコインは0.3％の下落にとどまり、24時間の価格は8万2619.77ドルとなっています。さらに、ビットコインマイナーのMARAホールディングスやコア・サイエンティフィックはそれぞれ0.6％、0.4％上昇しました。

スタンダード・チャータード銀行のジェフリー・ケンドリック氏は、ビットコインが伝統的金融商品にとって「有用なヘッジ手段」となる可能性を指摘しました。特に、過去36時間でビットコインのパフォーマンスは他の金融資産を凌駕しており、米国の孤立化に対するヘッジ手段としての利用が期待されています。

また、4月5日には暗号資産コミュニティがビットコインの創設者とされるサトシ・ナカモトの誕生日を祝いました。この日付は、P2P財団のプロフィールに基づいています。4月5日という日は、過去にも象徴的な出来事があり、1933年にアメリカ大統領フランクリン・D・ルーズベルトが金の引き渡しを求める大統領令6102号に署名した日としても知られています。

このように、暗号資産市場は伝統的な金融市場の不安定な時期において、堅実なパフォーマンスを見せており、今後もその役割に注目が集まることでしょう。

（参考）暗号資産のパフォーマンス、ナスダックを上回る──ビットコイン、金融不安のヘッジ手段に