ブータン、複数仮想通貨で準備金計画を発表

複数の仮想通貨を活用した戦略的準備金

ブータンの経済特区「ゲレプ・マインドフルネス・シティ（GMC）」が、仮想通貨を活用した戦略的準備金の導入計画を明らかにしました。ビットコイン（BTC）、イーサリアム（ETH）、BNBなどの主要デジタル資産を対象とし、経済的回復力の強化と仮想通貨マイニングによる新たな収益機会の創出を目指しています。

GMCの関係者は、「市場での流動性が高く、価格への影響を最小限に抑えた資産を選定する」とし、より安全で成熟したブロックチェーン基盤の資産も検討していると述べています。

長期的なプロジェクト計画

GMCは南アジアと東南アジアを結ぶ経済回廊として位置づけられ、2024年11月にプロジェクトの建設が開始される予定です。総工費は1億ドルで、段階的な建設を経て21年後に完成予定です。同特区は法的独立性と行政自治を有し、地域経済の発展を加速させると期待されています。

仮想通貨の保有状況

今回の発表は、ブータン政府がすでに仮想通貨を活用している背景を反映しています。同国の投資機関「ドゥルク・ホールディング・アンド・インベストメンツ（DHI）」は、1万1688BTC（約11億ドル相当）と656ETH（約220万ドル相当）を保有しているとされています。さらに、DHIはポリゴンやBNBチェーンなど複数のブロックチェーン上に資産を分散保有しています。

過去の取り組みと将来展望

ブータンは2019年からビットコインへの投資を開始し、地元のマイニング事業からBTCを取得してきました。また、主要なマイニング企業ビットディアとの協力や、破綻した仮想通貨企業ブロックファイおよびセルシウスの顧客としても知られています。今回の準備金計画は、これまでの取り組みを拡大し、仮想通貨を国家戦略に組み込む新たな試みとして注目されています。

（参考）ブータンの経済特区　仮想通貨準備金の計画を発表　ビットコインやイーサリアムなど複数通貨で計画