コインベースCEO、政府効率化省「DOGE」に賛同し改革案を提言

米国の暗号資産取引所コインベースのCEO、ブライアン・アームストロング氏は、イーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏が発起人となった新組織「政府効率化省（DOGE）」への支持を表明しました。同組織の設立は、トランプ次期大統領によるもので、官僚的な手続きを削減し、無駄な政府支出を減らすことを目的としています。

アームストロング氏は、アメリカの経済的自由を高めるためには、政府の規模を適正化することが必要だとし、「建国当初の父祖たちは、時が経つにつれて民主政府の規模が膨れ上がるという逆インセンティブを予測できなかったのかもしれない」と指摘しました。さらに、選挙戦において無料の援助を約束する政治の風潮が、無駄な支出を拡大させていると述べました。

アームストロング氏は、政府支出の制限として、GDPの10％までに抑える憲法改正案や、財政規律の維持を促すインセンティブの導入を提案しています。具体例として、ウォーレン・バフェット氏の「不均衡な予算に賛成した議員は再選資格を失う」という提案にも言及し、政府支出が過剰にならないようなルール作りの重要性を強調しました。

さらに、アームストロング氏は、全米民が参加できる政府系投資ファンドの設立を提案。国民が希望すれば、追加で株式を購入でき、余剰予算が発生した際には配当が支払われる仕組みを構築することで、国民が直接的に政府の財政に関与できるとしています。

一方、暗号資産取引所ジェミニの共同創設者であるキャメロン・ウィンクルボス氏も「DOGE」の取り組みを支持。インフレ率が上昇する中、非効率な政府支出の削減がインフレ抑制に貢献する可能性があると述べました。米国のインフレ率は10月に前年同月比で2.6%上昇しており、生活コストの上昇が国民に重くのしかかっています。

また、イーロン・マスク氏が支持するミームコイン「DOGE」も、同名の省設立の影響を受け、価格が上昇しています。最近の報告では、大口投資家が大量にDOGEを購入し、時価総額は8兆円を超えたとのこと。アナリストのアリ・マルティネス氏は、大規模な投資行動が価格のさらなる変動を引き起こす可能性があると指摘しています。

このように、政府効率化省（DOGE）の設立は、経済的自由の拡大やインフレ対策など、広範な影響を与えることが期待されています。今後の動向が注目されるところです。

（参考）コインベースCEOが政府効率化省（DOGE）への支持表明、政府支出改革への展望など提案