北朝鮮、ハッキングで巨額ビットコインを保有　ブータン・エルサルバドルを上回る

北朝鮮のビットコイン保有量の大幅な増加は、2025年2月21日に発生した仮想通貨取引所バイビットに対する14億6,000万ドル規模のハッキング事件が主な要因とされています。この事件は、仮想通貨取引所に対する過去最大規模のハッキングと考えられており、ラザルス・グループが関与したとされています。ラザルスは、これまでにも世界中の仮想通貨企業に対して複数のサイバー攻撃を仕掛けており、2024年には日本のDMMビットコインから3億800万ドルを窃取し、2022年にはロニン・ネットワークから6億1,500万ドルを盗み出すなどの犯行歴があります。

これらの攻撃により得られた資金は、北朝鮮の核・ミサイル開発プログラムの資金源として利用されている可能性が指摘されています。米国をはじめとする各国政府や国際機関は、北朝鮮のサイバー攻撃に対する警戒を強化し、暗号資産セクターのセキュリティ対策の重要性を訴えています。特に取引所やDeFiプロトコルなどの関連企業は、これらの脅威に対する防御策の強化が求められています。

なお、米国は198,109 BTCを保有する世界最大のビットコイン保有国であり、英国も61,245 BTCを保有しています。これらの国々は、刑事および民事訴訟で押収した暗号資産を活用して戦略的ビットコイン準備金を構築する準備を進めています。

専門家らは、北朝鮮が仮想通貨を利用して国際的な金融制裁を回避し、軍事開発の資金を調達している可能性を指摘しています。今後、国際社会は協力してサイバー攻撃への対策を強化し、暗号資産市場の安全性と信頼性を確保することが求められています。

（参考）北朝鮮、ビットコイン保有量がブータン・エルサルバドル超え　国家支援ハッキングで