イザカヤ編集部
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2024.05.20
仮想通貨
仮想通貨に興味を持っている、もしくは保有したり取引したりしている人の中で
「仮想通貨のジーキャッシュ(Zcash)って何?」
「仮想通貨ジーキャッシュ(Zcash)の特徴や課題について知りたい。」
「ジーキャッシュ(Zcash)の将来性や注意点について知りたい。」
このように思われている人も多いのではないでしょうか?
当記事ではこのような悩みを解決していきます!記事を最後まで読んでいただければ、上記悩みについて解決できるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。それでは解説していきます!
ジーキャッシュ(Zcash)は、モネロなどの通貨と同様に、高い匿名性を持つ仮想通貨です。
その性能が評価されていることもあり、一定の需要があるため、時価総額ランキングは75位となっています。
しかし、高い匿名性を持つ仮想通貨は、どの仮想通貨も、その高い匿名性が犯罪に悪用されてしまう可能性が高いといった懸念により、それぞれの国で規制が進められ、仮想通貨取引所で取扱いを廃止される事態が後を絶ちません。
日本でも、大手国内取引所のコインチェックでジーキャッシュが取扱われていましたが、犯罪に利用されてしまう懸念から2018年に取扱いを廃止しています。
ジーキャッシュ(Zcash)の特徴は、以下7つです。
ジーキャッシュ(Zcash)の最も大きな特徴は、高い匿名性を持っていることです。
仮想通貨は、全体的に高い匿名性を持っているというイメージかもしれませんが、主要な仮想通貨として知られるビットコイン・イーサリアムなどは、公開アドレスを追跡することで、ユーザーが特定できます。
しかし、ジーキャッシュ(Zcash)では、送信先・受信先のアドレスが非公開のため、誰が誰に対し送金したのか、どれくらいの金額を送金したのかを特定することが難しくなっています。
規制遵守や監査目的でアドレスが公開されることはあるようです。
ジーキャッシュ(Zcash)の高い匿名性は、リング署名を基にした「ゼロ知識証明」と呼ばれる概念に支えられています。
ジーキャッシュは、ゼロ知識暗号における新たな形式の「zk-SNARKs」を世界で初めて広く応用している仮想通貨です。
ジーキャッシュの強力なプライバシー保証に関しては、シールドされている取引において、ブロックチェーン上にて完全に暗号化されていることに加え、zk-SNARK証明を使うことによって、ネットワークのルールに合意した上で、有効なことを検証できます。
このzk-SNARKsは、秘密鍵を所有している情報を、その情報を明確にせずに、また、検証者と証明者の間で相互作用がなくても証明可能な証明構造のことです。
例えば、ハッシュ値(乱数)が付与された際に、証明者は、それが何かを明かさずに、このハッシュ値を所有する数値が確かに存在していることを、検証者に対し納得させることが可能です。
JPモルガンは2017年の5月に、イーサリアムにおけるスマートコントラクト機能を使い、自行の開発したシステムである「Quorum」に対し、ジーキャッシュが持つ暗号化技術を活用し、セキュリティレベルを向上させると発表しています。
匿名性に特化された仮想通貨は、その高い秘匿性からマネーロンダリングや犯罪組織の資金源など、ネガティブなイメージが持たれ易い傾向にありますが、JPモルガンと提携したことで、ジーキャッシュ技術が色眼鏡で見られず、正当に評価されるきっかけとなりました。
実際にジーキャッシュが持つ暗号化システムに対し、その完成度の高さが評価され、ローンチした直後に大暴落を起こした市場価値が見直されました。
送金手数料が安いことも、ジーキャッシュの大きな特徴です。
例えば、ビットコインを送金する場合、手数料は0.001BTC=約62ドル(2024年5月時点)です。
しかし、ジーキャッシュであれば、送金にかかる手数料が0.001ZECであり、このままの数値では大差がないように見えるかも知れませんが、ドルに換算した場合、ジーキャッシュは約17ドルになります。
そのため、比較すると非常に送金手数料が割安なことが分かります。
プライバシーを保護したいと思われているユーザーは、ジーキャッシュのシールド取引を使うことも可能です。
シールドしたトランザクションを使うことによって、個人情報がプライベートに保てます。
ジーキャッシュのユニークな構造によって、プライベートで秘匿性の高い取引が可能です。ジーキャッシュのアドレスは、パブリックな T アドレスとプライベートな Z アドレスから選ぶことができ、自身の使用用途に合わせ選択することができます。
取引の秘匿性は、どのタイプのアドレスを使い、どのタイプのアドレスに対し送信されるかで決まる仕組みです。
ジーキャッシュでは、独自のマイニングアルゴリズムの「エクイハッシュ」により、PoWを支える仕組みになっています。
同じようにPoWが採用されているビットコインでは、セキュリティが十分でなく、特定の仮想通貨を保有している人にマイニングが集中してしまう問題があります。
しかし、ジーキャッシュでは、特定の仮想通貨を保有している人だけに、マイニングが集中しないような設計となっているので、ビットコインが抱えている上記問題について解決されている仮想通貨です。
昨今で人気の高い仮想通貨の場合、スケーラビリティ問題の解決のためにPoSが採用されていることが多いため、PoWで動いているジーキャッシュは、他の仮想通貨と比べ差別化されていると言えます。
ジーキャッシュ(Zcash)では、2,100万枚と最大供給量が少なめに決められています。最大供給量が決まっていない仮想通貨に比べ、ジーキャッシュは上限が決められているため、希少価値の高い仮想通貨と言えます。
しかし、その反面で価格が乱高下する可能性が高いというデメリットも存在するため、しっかりと抑えておきましょう。
ジーキャッシュの価格推移は、以下画像の通りです。
上記画像から分かるように、2022年の4月前半・後半では、1ZECあたり20,000円以上の価値がありましたが、2022年の5月から現在にかけては下落している傾向です。
価格をUSDにしても、そこまで変わらない推移ですので、円安の影響により下落しているわけではなく、仮想通貨全体が下落トレンドと連動している状況です。
ジーキャッシュ(Zcash)の課題は、以下2つです。
高い匿名性とプライバシーを持っている仮想通貨のデメリットとして、トラベル・ルールが守れないことがあります。
トラベル・ルールは、金融活動作業部会がマネーロンダリングに関して設定したルールです。
仮想通貨に関連する事業者によって、仮想通貨を受金、送金する際に、受取人と送り主の個人情報は記録しなければなりません。
ジーキャッシュは、仮想通貨取引所の「OKEx korea」に上場が廃止された経験もあります。
今後も高い匿名性が原因となり、テロ資金供与対策やマネーロンダリング対策に対し、どのように説明をするかが重要になってきます。
ジーキャッシュは、その他の仮想通貨と比べ、実用化が困難と言われています。
その理由は、1回あたりの取引に使用されるデータ量によるものです。
匿名化するために必要となる特殊な技術が採用されているため、データが重くなってしまい、取引をスムーズに行えない可能性があります。
ビットコインと比べ、ジーキャッシュは1回あたりの取引で使用するデータ量が約20倍も大きいと言われています。
そのため、ビットコインよりも取引データを処理するのが鈍くなってしまい、スケーラビリティ問題が懸念されているのです。
取引決定のボタンを押した後に、データが処理されるまで時間が長すぎると、もどかしい気持ちになってしまうユーザーも少なくありません。
ジーキャッシュは、高い匿名性を持ち取引を行うのに、特殊データを使用しているため、どう工夫を施しても多くのデータを動かす必要があります。
この状況からできるだけスムーズに取引できるようにするのは、ジーキャッシュの当面の課題です。
ジーキャッシュ(Zcash)の今後における注目ポイントは、以下3つです。
ジーキャッシュの今後を見通す際に期待されるポイントに、規制緩和があります。単純に高い匿名性がなくなってしまうと、ジーキャッシュのメリットもなくなってしまうので、犯罪者に使われない仕組み作りが期待されています。
万が一規制緩和を実現させられれば、ジーキャッシュの価格は大きく高騰する可能性が高いです。
また、犯罪者に使われるリスクを排除できると、ジーキャッシュのCEOを務めるZooko Wilcox氏が発言しているのも、今後に期待できるポイントです。
この規制緩和で重要なポイントになるのが、AML/CFT規制解決になります。
AML/CFT規制は、テロ資金供与対策およびマネーロンダリング防止に関する国際基準のことです。
この規制解決を実現させ、アピールすることが成功すれば、ジーキャッシュに対する規制が緩和される傾向になる可能性が高いです。
また、Zooko Wilcox氏が規制解決できると発言した根拠には、匿名性に関してコントール可能という点にあります。
取引所からどこかに向けた怪しいジーキャッシュの送金が確認された場合は、送金先の特定が可能です。
そのため、各国に対しジーキャッシュが匿名性に起こりうる犯罪リスクを、いかに薄らげているかアピールすることが今後注目したいポイントです。
先ほどジーキャッシの規制が緩和される可能性があると解説しましたが、その一方で今後さらに規制が厳しくなる可能性も当然あります。
ジーキャッシュを使った犯罪が多く発生した場合、より規制が強化される可能性が高いです。
ジーキャッシュをすでに所有している方であれば、ジーキャッシュと関連した犯罪ニュースは必ず注意しておきましょう。
規制が緩和された場合、取引所に新たにジーキャッシュが上場する可能性が高いです。
取引所への上場は、仮想通貨価格に直接喚起してくる重要なポイントです。
そのため、もし規制緩和の動きが確認できたら、取引所で新たに上場するかどうかに注目しておくことが大切です。
ジーキャッシュ(Zcash)の注意点は、以下2つです。
ジーキャッシュは、現時点では国内取引所で購入することができません。
購入したい場合は、国内取引所で口座を開設し、イーサリアムなど他の仮想通貨を購入した後に、海外取引所を使わなければなりません。
国内取引所を使う場合、初心者でも簡単に利用できるコインチェックが良いでしょう。
また、海外取引所を使う際は、トラブルに巻き込まれてしまう可能性も十分にありますので、利用する際は自己責任で取り引きしてください。
本格的に規制が進むと、すでに上場している取引所でも、ジーキャッシュの取扱いが廃止されてしまう可能性が高いです。
実際、コインチェックではこれまでジーキャッシュが取扱われていたものの、規制が強化されたことをきっかけに取扱いを停止しています。
今後も状況次第では、取引所で取扱い廃止となってしまう可能性がありますので、理解しておきましょう。
ジーキャッシュ(Zcash)の購入方法について解説します。
前述したように、現時点でジーキャッシュを取り扱っている国内取引所は存在しません。
今回は、コインチェックを使ったジーキャッシュの購入方法について解説します。
ジーキャッシュ(Zcash)の購入手順は、以下の通りです。
コインチェックで口座を開設する
日本円をコインチェックに入金する
コインチェックからイーサリアムを購入する
メタマスクを入手する
メタマスクにイーサリアムを送金する
イーサリアムを海外取引所でジーキャッシュに換える
以上でジーキャッシュを購入できます。
ジーキャッシュ(Zcash)は、モネロなどの通貨と同様に、高い匿名性を持つ仮想通貨です。
ジーキャッシュの特徴には、zk-SNARKsが応用されていることや、アメリカで最大のメガバンクと提携していることなどがあります。
しかし、そのような特徴のあるジーキャッシュですが、トラベル・ルールが守れない可能性があったり、実用化が困難だったりといった課題も存在します。
そのため、ジーキャッシュに興味を持っている、もしくは保有したり取引したりしようと思われている方は、ジーキャッシュの特徴や課題・注意点を理解した上で検討することが大切です。
イザカヤ編集部
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