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イザカヤ編集部

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2024.04.23

  • 投資戦略Tips

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)とは?人気が高いといわれる理由を徹底解説

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)は、MakerDAOの運営や管理などプロジェクトに参加できるガバナンストークンですが、時価総額も上昇傾向にあり、人気が高い仮想通貨です。

一方でメイカーは日本では認知度が高くないため、その特徴や将来性に不安を感じ、購入を迷っている人も少なくありません。

この記事では、仮想通貨メイカー(MKR/Maker)の特徴や将来性について詳しく解説しています。

魅力ある暗号資産を探している人は、是非参考にしてください。

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)とは

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)とは、MakerDAOの運営や管理などプロジェクトに参加できるガバナンストークンです。

メイカー自体はガバナンストークンであるため決済や貯蓄などに利用できないものの、市場での売買による差益を得ることができます。

一方でメイカー保有者は、MakerDAOが手掛けているプラットフォームにて、担保対象である暗号資産を預け入れることでステーブルコインのDaiを発行できます。

ガバナンストークンである暗号資産はUNIやAPE、GMTなど多くありますが、ステーブルコインが発行できるものはメイカー以外ほとんどありません。

Daiは、決済や貯蓄に利用できるうえに米ドルとの価値を1:1となるよう調整されているため、ボラリティが高い暗号資産が担保でありながらも安定したステーブルコインとして注目を集めています。

つまり、メイカーの人気が高い要因の1つは、メイカー保有者であれば誰でも発行できるDaiの利用価値と安定性の高さによるところが大きいといっても過言ではありません。

仮想通貨メイカーの2024年4月19日時点における主な指標は、以下のとおりです。

通貨記号

MKR

時価総額

約4,100億円

価格

約45万円

発行上限枚数

1,005,577枚

参考:CoinMarketCap Maker(MKR)価格・チャート・時価総額

メイカーは暗号資産の中でも時価総額は決して低くありませんが、国内で購入できる取引所は今のところ3つのみです。

メイカーの認知度が高まれば、購入できる取引所も増えると考えられます。

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)の特徴

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)の特徴は、以下の2つです。

  • MakerDAOのガバナンスに参加できる

  • 暗号資産担保型ステーブルコインDaiを発行できる

MakerDAOとは、Defi(分散型金融)プラットフォームを手掛けている組織名であり、運営や管理などの方針を投票で決定する自律分散型組織であるため、メイカー保有者は、その保有量に応じた投票によってMakerDAOに参加できます。

言い換えればメイカーの価値は、MakerDAOの運営状態によって左右されるため、メイカー保有者は積極的な運営の参加によって価値を引き上げていく必要があります。

一方でメイカー保有者は、誰でも見合った暗号資産を担保にステーブルコインDaiを発行できます。

Daiは、自律分散型組織が発行しているステーブルコインとして代表格であり、誰でも発行できる公平性とステーブルコインでありながらの安定性、決済や貯蓄など利用価値の高さが人気です。

メイカーはMakerDAOのガバナンストークン

メイカーとは、Defi(分散型金融)プラットフォームを手掛けているMakerDAOのガバナンストークンであり、メイカーを保有していれば誰でもMakerDAOの運営に関わる投票に参加できます。

Defi(分散型金融)プラットフォームとは、従来の通貨で政府や銀行が主体となって行っていた通貨の発行や貸し付け、借り入れなどの金融サービスを、主体がない状態で行っていくシステムのことです。

つまり、MakerDAOではメイカーの保有者の投票によって民主的に運営方針を決定しており、メイカーの保有量が多くなるほど、投票によるMakerDAOへの影響力は大きくなります。

MakerDAOは自律分散型組織

MakerDAOは、メイカーの保有者で管理、運営されている自律分散型組織であり、メイカー保有者は、組織の運営方針の決定に際し投票する権利を持っています。

DAOとは、特定の管理者がいなくとも事業やプロジェクトを推進できる分散型自律組織のことであり、トップに意思決定とその利益が集中する従来型の組織とは大きく異なります。

DAOは提案や投票などによって民主的に運用されているなど、従来の組織と比べ以下の点が相違点です。

相違点

DAO

従来の組織

組織構造

フラットで完全に民主化されている組織

一般的には階層構造

運営方針の決定方法

DAOメンバーによる投票

組織構造によっては、単独の当事者から変更を要求されることがあり、または投票が行われる場合がある

投票結果の開示・反映方法

投票は仲介者なしに集計され、投票結果による施策は自動的に実行される

投票が許されている場合、投票は内部で集計され、結果には手動での処理が必要

サービスの提供方法

自動的に分散化された方法でで処理される

人による処理、または集中管理された自動化を必要とし、改ざんのおそれがある

情報の公開

全てのアクティビティは公開されており、情報の透明性がある

通常の場合、アクティビティは秘匿され、公開されたとしても一部の情報のみ

DAOは、従来のタップダウンの組織にはない公平性と透明性、効率性が大きな特徴です。

MakerDAOは万人が利用できる、公平で開かれた金融サービスのインフラ作成が自律的に運営されることを目指して設立されましたが、組織が不完全な状態である当初は、戦略的に多くのメイカーを保有しているメイカー財団が管理や運営を行ってきました。

つまり当初のMakerDAOの実態は、メイカー財団(Maker Foundation)が主体である中央集権的な組織だったのです。

しかし、2021年にメイカー財団を解散し、運営にかかる全ての意思決定をMakerDAOへ移行しているため、現在は名実ともに自律分散型組織として運営が行われています。

今後は自律分散型組織としてさらに発展していくことが期待されるため、MakerDAOの運営に積極的に関わりたい人はメイカーを保有しておきましょう。

MakerDAOのガバナンスに参加できる

メイカーの保有者はその保有量に応じて投票することで、MakerDAOの運営に参加できます。

メイカー保有者が投票する項目は、以下に関するものなどが挙げられます。

  • 新規担保資産タイプを一連の独自のリスクパラメーターと共に追加する

  • 1つ以上の既存の担保資産タイプのリスクパラメーターを変更する、または1つ以上の既存の担保資産タイプに新たなリスクパラメーターを追加する

  • Dai貯蓄率を変更する

  • オラクルフィードのセットを選択する

  • 緊急オラクルのセットを選択する

  • 緊急時シャットダウンを起動する

  • システムをアップグレードする

上記のとおり、投票する内容は、主にメイカープロトコルのリスク管理や安定的な運営を目的としたものです。

そしてMakerDAOでの投票には、以下の2種類があります。

投票の種類

概要

ガバナンス投票

エグゼクティブ投票を行う前に、コミュニティの大まかなコンセンサスを得るために行われる

エグゼクティブ投票

システムの状態の変更を承認する、または承認しないために行われる

例えば、新規担保資産タイプのリスクパラメーターの追加承認などは、エグゼクティブ投票に該当します。

MakerDAOの今後の展望

メイカーは決済や貯蓄としての機能はありませんが、市場で売買できるため、メイカー保有者は差益を得ることができます。

メイカーは、2017年にローンチされた直後値上がりしたものの、その後は値下がり、以降はビットコインなど他の暗号資産と同様の価格動向となっています。

2024年4月現在は仮想通貨全体が上昇基調であるため、メイカーも上昇傾向にあります。

つまり、他のDefiプロジェクトの暗号資産と大差ないと市場はみており、当面は暗号資産全体のトレンドと同じ価格変動が続く可能性があります。

しかし、メイカー財団が解散したことで名実ともに自律分散型組織となったMakerDAOが、Defiプロジェクトの代表として発展できれば、メイカーの大きな値上がりも期待できます。

メイカーはDaiを発行できる

メイカーはMakerDAOの運営に参加できるガバナンストークンであるものの、他の暗号資産のような決済手段などの用途はありません。

しかしMakerDAOでは、手掛けているプラットフォームにて以下の特徴があるステーブルコインのDaiを発行できます。

  • Daiは分散型であるため誰でも発行できる

  • Daiは暗号資産型のステーブルコイン

  • Daiは米ドルと連動するように調整されている

上記のとおりDaiは、法定通貨と連動しているため価値が安定しており、誰でも発行、使用できる暗号資産として人気が高まっています。

Daiは分散型であるため誰でも発行できる

メイカーでは、プロトコル内にあるスマートコントラクトのMaker Vaultに暗号資産を預け入れることで、誰でもDaiを発行できます。

多くのステーブルコインでは発行元が絶対的な権限によって発行や管理を行っており、それによってもたらされる利益も発行元のみが享受しています。

これに対しDaiの発行元であるMakerDAOは、分散型自立組織(DAO)であるため分散型ステーブルコインと呼ばれており、権利と利益は運営への参加者に公平にもたらされる点が特徴です。

また、発行されたDaiはサービスや商品の決済手段としてだけでなく、メイカープロトコルによって貯蓄もできます。

つまりDaiは、法定通貨と同様に使用できるステーブルコインでありつつも、メイカーを保有する人であれば誰でも権利と利益を享受できる開かれた暗号資産です。

Daiとは暗号資産担保型ステーブルコイン

Daiは、暗号資産担保型に分類されるステーブルコインです。

ビットコインを始めとする暗号資産は、円やドルなどの法定通貨と比べて取引価格の変動ボラリティが大きい(ボラリティが高い)という特徴があります。

これに対しステーブルコインは、取引価格を安定させる目的で法定通貨などと価値を連動するよう設計されており、DAIでは1Dai=1米ドルとなるように調整されています。

さらにステーブルコインは3種類に分けられ、その特徴は以下のとおりです。

ステーブルコインの分類と特徴

分類

特徴

法定通貨担保型

・発行元がステーブルコインの価値を担保するため、米ドルなどの法定通貨を一定数保有している。

暗号資産担保型

・法定通貨担保型と同様に、担保として暗号資産を一定数保有している。

アルゴリズム型(無担保型)

・担保とする通貨は保有せずに、アルゴリズムによって市場の需給バランスが均衡するよう供給量を調整している。

法定通貨担保型や暗号資産担保型の担保となる通貨は発行元が保有していますが、Daiは分散型で発行元がないため、Daiの発行にあたってユーザーが暗号資産を預け入れなければなりません。

そして預け入れる暗号資産は、メイカー保有者によって承認されたイーサリアムベースのものが対象となりますが、法定通貨と比べてボラリティが高いため、発行するDai以上の預け入れが必要です。

一方で預け入れた暗号資産の価値が下落し、担保不足が生じた場合は、追加で暗号資産の預け入れが必要です。

万が一、追加で暗号資産を預け入れない場合は、自動的に担保が没収される強制清算が行われます。

このように預け入れる暗号資産の価値が変動しても、Daiの価値が維持されるようになっています。

Daiの今後の展望

Daiの価格は小刻みに変動しているものの、2022年より一気に値上がりしました。

2023年には一旦下落するものの、2024年は他の暗号資産同様値上がり傾向に転じています。

今後も他の暗号資産と同じトレンドで推移する一方で、Daiの認知度が高まると大きな値上がりが期待できそうです。

また、Daiは米ドルと価値が1:1となるように調整されているため、米ドルの影響を大きく受けるものの、新興国など法定通貨そのもののボラリティが高い資産の受け皿として活用される可能性があります。

一方でDai発行にあたって預け入れる担保は暗号資産であるため、米ドルの価値と大きく乖離するリスクがありますが、これまでそのような事態にはなっていません。

今後は、担保対象となる暗号資産が増えればリスク分散が図られるため、さらにDaiの価値は高まると考えられます。

メイカーを取り扱っている国内取引所は3つ

メイカーを取り扱っている国内取引所は、以下の3つです。

  • コインチェック

  • GMOコイン

  • bitbank

現在は上記の3つのみですが、Defiプロジェクトの中核として注目されればさらに取引所は増えると考えられます。

コインチェック

コインチェックは、マネックスグループ株式会社の完全子会社であるコインチェック株式会社が運営している国内取引所です。

当初はビットコイン取引所としてスタートしましたが、現在では29種類の暗号資産を取り扱っています。

どの銘柄でも500円程度から購入でき、ユーザー同士が取引する取引所では手数料無料などが特徴です。

また、コインチェックのアプリは、暗号資産取引アプリの中でダウンロード数1位を獲得するなどの人気が高い取引所です。

コインチェックでは、2023年6月20日よりメイカー及びDaiの取り扱いを開始しました。

GMOコイン

GMOコインは、2016年にGMOコイン株式会社によって設立された暗号資産国内取引所です。

取り扱っている暗号資産は26種類であり、2024年4月より外国為替証拠金取引の取り扱いも始まります。

GMOコインでは、1,000円未満の少額から取引が可能である一方で、レバレッジ取引もできるため幅広いニーズに対応しています。

なおGMOコインでは、2022年2月よりメイカー及びDaiの取り扱いを開始しており、2024年4月19日現在、販売所では0.0005MKRが243円で購入できます。

bitbank

bitbankは、取引量が国内で最大の暗号資産取引所であり、ビットバンク株式会社が運営しています。

取引できる仮想通貨は38種類あり、2022年1月よりメイカーの取り扱いを始めました。

貸して増やすレンディングサービスも行っているうえ、レバレッジ取引も開始予定となっており、さまざまな取引ができる点が魅力的です。

メイカーのまとめ

仮想通貨メイカー(MKR/Maker)は、Defiプラットフォームを手掛けているMakerDAOのガバナンストークンです。

MakerDAOは投票により運営や管理方針が決定される自律分散型組織であり、トップダウンの組織と比べて情報の透明性や公平性が保たれている点が特徴です。

一方でMakerDAOでは、担保として預け入れる暗号資産に応じてステーブルコインDaiを発行できます。

Daiは商品やサービスの決済だけでなく、貯蓄も可能なうえ、ドルとの価値が1:1となるように調整されています。

今のところ日本では3つの国内取引所でのみ購入できますが、今後Defiプロジェクトの中核としてMakerDAOが注目されれば、大きな値上がりも期待できそうです。

将来が期待できる暗号資産を探している人は、是非メイカーの購入を検討してみてください。

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