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イザカヤ編集部

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2024.05.20

  • 仮想通貨

ダッシュ(Dash)とは?特徴や懸念点、将来性について徹底解説!

仮想通貨に興味を持っている、もしくは保有したり取引したりしている人の中で
「仮想通貨のダッシュ(Dash)って何?」
「仮想通貨ダッシュ(Dash)の特徴や懸念点について知りたい。」
「ダッシュ(Dash)の将来性について知りたい。」
このように思われている人も多いのではないでしょうか?

当記事ではこのような悩みを解決していきます!記事を最後まで読んでいただければ、上記悩みについて解決できるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。それでは解説していきます!

ダッシュ(Dash)とは

ダッシュとは、ビットコインの持つソースコードを使い開発が行われた仮想通貨です。
仕様の基本的な部分はビットコインを踏襲しつつ、高い匿名性を持っています。
元々、ダークコインとして2014年に公開されましたが、2015年5月にダッシュに変わっています。

ダッシュでは、ダークセンドと呼ばれる形式が採用されており、この形式がダークコインと名付けられた理由です。
現在、時価総額は2兆円以上であり、時価総額ランキングでは10位前後となっています。

ダッシュ(Dash)の特徴

ダッシュ(Dash)の特徴は、以下8つです。

高い匿名性

ダッシュは、ジーキャッシュ(Zcash)やモネロ(Monero)と共に、高い匿名性を持つ通貨として注目を集めています。
ダッシュは、コインジョイン(CoinJoin)と呼ばれる「取引のプール」を使用する考えを使い、Darksendという高い匿名性のトランザクション形式を使うことにより、匿名性を高く維持しています。
コインをユーザーが送金すると、取引はランダムに選択され、同時に行われた他の取引とまとめて、トランザクションは1つにまとめられ、まとまったトランザクションは、各出金先に分けられる仕組みです。

この仕組みにより、ユーザーが行った取引は、「トランザクションプール」に一度集められた後、取引情報が混ざることにより、入金・出金元の関係性を断てるため、追跡が不可能です。
ビットコインの場合、取引に関する情報がすべて公開されているため、ビットコインが誰から誰に送られたのか確認できます。

しかし、ダッシュでは、取引が公開されず確認できないため、第三者から情報を追跡されてしまう心配がありません。

速い取引スピード

名前から想像できるかも知れませんが、ダッシュコインは、決済や送金といった取引スピードが、数ある仮想通貨の中でも圧倒的に速いです。
ビットコインでは、一般的に取引に10分〜1時間程度の時間がかかりますが、ダッシュコインでは、取引はわずか4秒程度で完了します。
国際送金をできるだけ速く、できるだけ安くしたいといった送金システムを目指して開発された仮想通貨のリップルでも、取引時間に約5秒かかるといわれています。

このことからも、いかにダッシュコインの取引スピードが速いか理解できるはずです。
これ程の速さで取引が実施できる理由の1つとして、「InstantX」と呼ばれるシステムが導入されていることがあります。

マイニングに参入する障壁が低い

ダッシュには、マイニングに参入する障壁が低い特徴があります。
ダッシュでは「X11」と呼ばれるハッシュアルゴリズムが採用されているため、ASICというマイニングに特化した専用回路開発が難しく、通常のCPUを使用しマイニングを行うのが一般的です。

このような事情から、ダッシュではそれ程高性能なマシンがなくても、マイニングに参入し報酬を得ることが可能です。

Masternodesの存在

InstantSendなどの実現のため、ダッシュにはMasternodes(マスターノード)と呼ばれるものが存在しています。
Masternodesは、InstantSendを目的としたトランザクションロックや、資金調達投票、コインミキシングといった、ダッシュに関連する重要な意思決定を実施するコンピューターです。
Masternodesになることによって、手数料などを受け取れます。

公式サイトでは、約2ダッシュが1週間で入手できると公開されています。
Masternodesになるには、さまざまな条件が必要となり、はじめに1000ダッシュをノードに格納しなければなりません。
支度金と似たものであり、専用のIPアドレスを準備し1時間以上接続を失わずに、24時間フル稼働が可能なコンピューターを用意する必要があります。

ブロックチェーン処理を行うコンピューターに、ダッシュに特化しているプロを採用するようなイメージです。
プロにより処理されることで、処理スピードの解決に加え、匿名性を保つための複雑な取引が安全かつ迅速に実施できるのがダッシュです。
Masternodesは、InstantSendやDarksendなど、特定のサービス運用を支えるための対価で、手数料の45%を分け合う仕組みとなっています。

手数料が安い

多くの仮想通貨が存在する中でも、ダッシュの手数料は低くなっています。
手数料が低い理由は、ダッシュは比較的ブロックサイズが小さいことで、手数料を低く抑えられているのです。
これはダッシュの持つ特徴の中でも大きな特徴であり、平均手数料はたったの0.12ドル未満となっています。
手数料が非常に安いだけでなく、1日100回以上もの取引を、わずか0.12ドルで取引できます。

ダッシュを利用することで、中国やロシア、アメリカなど、離れた場所に住んでいる家族や友人に、隣人に送る手数料と同じ金額で送金が可能です。
支払いが小規模の場合にも手数料は低いため、マイクロペイメントにも最適です。

セキュリティが厳重

ダッシュは、セキュリティが厳重であり、「X11」と呼ばれる暗号技術が使われています。

X11とは、ハッシュ関数11種類を組み合わせたものであり、セキュリティが厳重なことに加え、消費電力も低いことが特徴です。

ハッシュ関数は、データを付与された場合に、与えられたデータの代表値を操る操作、もしくは、そうした数値を獲得するための関数です。

不正が発生してしまう可能性がある方法といわれる、ダブルスペントを防止する対策もされています。

Masternodes間で確認された取引と重複したノードを仲介した取引が検知された場合、その取引が承認されない仕組みが構築されています。

安全なアップデート方法

ダッシュでは、Sporksと呼ばれるアップデート方法が取られています。

Sporksとは、ダッシュが独自に創出したアップデート方法で、より強固で安全性の高いアップデートが提供されています。

アップデートする前に、Sporksではテストネットで、ネットワーク参加者の約80%がアップデートを行うまで、メインネット上においてリリースはアクティブ化されない仕組みです。

さらに、新しいバージョン内でエラーが生じた場合でも、アップデートされたクライアント側のブロックは、ネットワークで拒否されない仕組みのため、予期せぬフォークが避けられます。

また、新たなバージョンにおいては、テストネットによりエラーが集められ、安全性を確保してから、複数のチームメンバーが署名しアクティブ化を行うため、高い安全性が確保されたアップデートが可能となっています。

分散管理システムを採用

ダッシュでは、分散管理システムが採用されています。

DGBBと呼ばれ、分散型自律組織という特定管理者が存在しない、一人一人により自律して運営される組織のことです。

ダッシュのDGBBは、世界初となる予算編成システムと自己資金調達の仕組みを所持しており、管理システムと資金調達の問題解決が可能です。

ダッシュのDGBBは、DASHコアグループが存在し、ダッシュのソースコード作成や配布、カスタマーサポートやマーケティングなどを実施しています。

DASHコアグループは、スタッフの報酬や、さまざまな費用に関して予算案の提出を行い、自主的に資金調達を行っています。

ダッシュ(Dash)の懸念点

ダッシュ(Dash)の懸念点は、以下2つです。

マスターノード集中によるセキュリティ懸念

2023年5月時点で、Masternodesは3,850カ所あります。

Masternodesの運用では、仮想通貨を1,000ダッシュ以上所有し、そのダッシュを担保にサーバーを24時間稼働させなければなりません。

そうすることで、ネットワークに安定性と信頼性を提供でき、PrivateSendやInstantSendといった特別な機能が提供できます。

しかし、Masternodesの運営で必要になる1,000ダッシュという大きい保証金を所有できる人は限られています。

そのため、保証金が確保できる人々が、限定された地域に集中してしまう可能性が高いです。

このようなMasternodesが集中することで、ネットワークにおいてセキュリティに懸念が発生する可能性が高いです。

ネットワーク全体を一部の人々が支配できてしまうため、その人々が万が一悪意を持っていた場合、取引を妨害できます。

ダッシュはこのMasternodesが集中してしまう問題に対処するために、保証金額を変えたり、Masternodes数を増加させたりすることによって、より多くの人々がMasternodesを運営できるよう工夫しています。

このような工夫もあり、ネットワークを多数の人々でサポートし、集中化してしまう問題の軽減が可能です。

政府からの規制に注意

仮想通貨は、違法商品の売買やマネーロンダリング、脱税などで使用されることも少なくありません。

特にダッシュの場合、取引を外部に追跡されない高い匿名性を持ったコインのため、アンダーグラウンド用途として使用されることも多いです。

そのため、今後も政府からの規制に注意しておくことが必要です。

実際に、匿名性コインに対し、日本の金融庁も特別な警戒をしています。

国内取引所の大手であるコインチェックでは、2018年6月にダッシュを上場廃止としており、それと同時に、匿名性コインであるZcashとMoneroに関しても上場廃止としています。

海外にある主要取引所では、日本の取引所と違い上場廃止の動きを見せていませんが、先行きが不透明感なのは事実でしょう。

ダッシュ(Dash)の将来性

ダッシュ(Dash)の将来性について、以下2つの視点から解説します。

国際送金市場拡大による需要増加

国際送金市場は、現在年間で50〜100兆円におよぶ市場規模を持っており、規模は年々徐々に拡大しつつあります。

国際送金市場が拡大することにより、世界中の人々が海外や他国に対しお金を送金する機会も増加する可能性が高いです。

例えば、留学生に対し、海外にある大学に学費を送金したり、海外に居住する友人や家族に送金したりなど、さまざまな場面で送金が行われます。

国際送金市場に参入しているダッシュからすれば、こうした需要の増加は大きなチャンスです。

従来では、国際送金を実施するのには高い手数料が発生し、多くの時間も発生していましたが、高速かつ低コストで送金できるダッシュのシステムは、今後必要とされる可能性が高いです。

こうした需要の増加により、今後さらにダッシュに注目が集まり、普及していくと予想されています。

Evolutionプロジェクトの可能性

ダッシュのチームは、Evolutionと呼ばれるプロジェクトの取り組みを行っており、これによりダッシュの一般的な普及を目標としています。

Evolutionとは、暗号通貨を店舗や小売りユーザーと統合できることを目的としたプロジェクトです。

技術的な詳細部分に関しては複雑なものの、世界中で多数の小売業者がEvolutionにより、ダッシュを使うことが可能です。

匿名アドレスでなくユーザー名を使用し、お互いで送金可能となるため、プラットフォーム全体をさらに使いやすくできます。

ダッシュは、アメリカやコロンビア、ベネズエラといった国々で利用できます。

Telegramと統合し、無料で利用できる分散型の匿名メッセージングアプリに採用され、Dashtextを使うことで、テキストメッセージを通しダッシュの送受信が可能です。

この機能によって、選ばれた一部の人々のみならず、より多数の人々が使えるようになっています。

Evolutionは、ダッシュブロックチェーン技術を基に構築した、分散型の決済プラットフォームです。

ダッシュのユニークな機能・利点に誰でも簡単にアクセスが可能なようにし、分散型テクノロジー作成をサポートすることが目的です。

ダッシュは、ネットワークでユーザーが多種多様な仕事を実施できる階層ネットワーク設計の導入により、分散型ファイルシステムと分散型APIアクセスを提供しています。

この設計によって、技術が疎い人の場合でも決済通貨としてダッシュを簡単に使うことが可能です。

このプラットフォームによって、開発者やビジネスが、暗号アドレスでなく、カスタマイズの施されたユーザー名によりアカウントが作成でき、アメリカで広く使用されている個人間送金アプリの「Venmo」に似た、ユーザーが親しみやすいアプリを構築できます。

Evolutionは、現在開発中で完全なリリースには至っていないものの、プロジェクトの発表は業界内から高い注目を集めています。

Evolutionが成功することで、ますますダッシュが普及し、価値が上昇することが期待されています。

まとめ 

ダッシュとは、ビットコインの持つソースコードを使い開発が行われた仮想通貨です。

ダッシュの特徴には、高い匿名性があることや、取引スピードが速いことがあります。

その一方で、マスターノード集中によるセキュリティ懸念や、政府からの規制に注意といった懸念点も存在します。

しかし、国際送金市場拡大による需要増加や、Evolutionプロジェクトの可能性により将来性が期待されているのも事実です。

そのため、ダッシュに興味を持っている、もしくは保有したり取引したりしようと思われている方は、ダッシュの特徴や懸念点、注意点について理解した上で検討することが大切です。

イザカヤ編集部

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