オーストラリア、デジタル資産分野でのリーダーシップ強化へ：4つの新政策を発表

デジタル資産プラットフォームの枠組み策定

オーストラリア財務省は、仮想通貨取引所やカストディアン、一部の仲介業者を含むデジタル資産プラットフォーム（DAP）に対する新たな枠組みを策定します。​これにより、金融サービスに準じた義務、顧客資産保護のための規則、トークンの償還要件、情報開示義務などが課される見込みです。​一方、ソフトウェア開発者や小規模スタートアップ、非金融目的でデジタル資産を使用する企業には、追加の規制負担は課されないとしています。​

ステーブルコインの規制強化

決済手段としてのステーブルコインに対しても、新たな規制枠組みが導入されます。​これには、最低資本基準の設定や、適切なガバナンス基準の策定が含まれ、ステーブルコインの安定性と信頼性を確保することを目的としています。​

規制サンドボックスの見直し

企業が新しい金融商品やサービスをテストできる環境を提供する「規制サンドボックス」の見直しも検討されています。​これにより、イノベーションを促進しつつ、消費者保護を強化することが期待されています。​

デジタル資産技術の安全な活用方法の調査

さらに、デジタル資産技術の潜在的なメリットを安全に引き出す方法を調査する取り組みも進められます。​これには、中央銀行デジタル通貨（CBDC）の実現可能性と利点の検討や、分散型金融（DeFi）へのアプローチの検討が含まれています。​

今後の展望

オーストラリア政府は、これらの政策に関して関係者からのフィードバックを求めており、2025年中に関連する法律草案を公開協議にかける予定です。​これらの取り組みを通じて、同国はデジタル資産分野での国際的なリーダーシップを強化し、イノベーションと消費者保護のバランスを図る競争力のある経済の構築を目指しています。

（参考）豪政府、仮想通貨のイノベーション促進政策へ　4つの計画を発表