2024年も注目のUSDC：時価総額が80%増加で440億ドルに

急成長するUSDCの市場

ブロックワークス・リサーチによると、USDCの流通供給量は2023年の最低水準である240億ドルから約80%増加し、2024年1月2日時点で440億ドルに達しました。この増加は、USDCが持つ安定性と流動性に加え、代替ネットワークの成長が寄与しているとされています。

ネットワーク間の分散化

現在、USDCの供給量の約65%はイーサリアム上にありますが、10%はソラナ、7%はイーサリアムレイヤー2のベース、5%はハイパーリクイッド、3%はアービトラムと、ネットワーク間での分散が進んでいます。この傾向は、ユーザーがイーサリアム以外のブロックチェーンを活用し始めたことを反映しています。

2023年にはイーサリアムがUSDCの85%を占めていましたが、ソラナやハイパーリクイッドといった代替ネットワークの台頭により、その集中度は低下しています。特にソラナでは、ミームコインやAIエージェントトークンへの投機活動が市場の成長を後押ししており、総ロック価値（TVL）は1年間で15億ドルから85億ドルに急増しました。

DeFiへの影響

USDCの成長は分散型金融（DeFi）にも好影響を与えています。シティのリサーチによれば、ステーブルコインはDeFi市場への重要なオンランプ（入口）として機能しており、その採用の加速がDeFi全体の成長を支えるとしています。さらに、グレースケールは2025年のDeFiトレンドに注目し、新興トークンのリストを発表するなど、USDCの将来性に期待を寄せています。

今後の展望

仮想通貨リサーチ企業ステノ・リサーチは、USDCの流通供給量が2025年には倍増し、約1000億ドルに達すると予測しています。この成長の背景には、規制の影響や地域ごとの市場動向があるとされ、特に欧州市場でのUSDC採用が鍵を握ると見られています。USDCが引き続き市場の中心的存在であり続ける中、その動向に注目が集まります。

（参考）ステーブルコインUSDC　時価総額が440億ドルに　2023年から80％増加