スウェーデン企業が初のBTC準備資産戦略

スウェーデンの医療関連企業H100 Group ABが、同国で初めて上場企業としてビットコインを戦略的準備資産に組み入れたことが明らかになりました。同社は、医療技術分野でソリューションを提供する事業を展開しており、余剰資金の有効活用策として仮想通貨への投資を決定しました。今回の購入額は約500万ノルウェークローネ（約50万ドル）で、取得したビットコインは4.39BTCにのぼります。

H100 Groupの最高経営責任者（CEO）であるサンダー・アンダーセン氏は、今回の方針について「成長を目指す技術系企業において、現金のみを保有するよりも仮想通貨など多様な資産を取り入れることが利益につながる」とコメントしています。ビットコインの導入は、企業のバランスシート構成を柔軟にし、資産保全の新たな選択肢として期待されています。

H100は、ヨーロッパ地域でビットコインを準備資産として採用した初めての上場医療インフラ企業となり、その取り組みは業界内外から関心を集めています。

また、同時期にはスウェーデン国内で政府による仮想通貨準備金創設の議論も進められています。4月には複数の議員が、財務大臣宛にビットコインの保有検討を求める書簡を提出しており、政府としての対応が注目されています。

このような中、民間企業による仮想通貨導入の動きは、国家レベルでも仮想通貨備蓄の動きが広がるアメリカなどの事例とも相まって、スウェーデンにおける先進的な試みとして波紋を広げそうです。ビットコインを準備資産とする企業の先駆的な事例として、今後の企業財務戦略に与える影響が注視されます。

（参考）スウェーデンのH100グループ、同国上場企業初のビットコイン戦略開始