チェコ、仮想通貨の長期保有に免税措置を導入

チェコ、仮想通貨の課税に新たなルールを導入

チェコ共和国議会は6日、仮想通貨の長期保有に対するキャピタルゲイン税を廃止する法案を全会一致で可決しました。この法律は2025年1月から施行される予定で、3年以上保有した仮想通貨の売却益が免税対象となります。また、年間総収入が10万チェココルナ（約63万円）を超えない取引も非課税とする仕組みが含まれています。

首相ペトル・フィアラ氏はこの改革について「市民の生活をより快適にし、最新技術を支える重要な一歩」と説明。法案の成立に中心的役割を果たしたジルカ・ハヴラーネク議員の取り組みも評価されています。さらに、この免税措置は2025年以前に取得された仮想通貨にも遡及適用される可能性があります。ただし、対象となるのは個人の資産で、ビジネスに関連するものは除外されます。

韓国や日本の動きも注目

一方、韓国では仮想通貨に対するキャピタルゲイン税の導入が再び延期され、2027年まで開始されないことが決まりました。国内市場の成長を優先した措置として、与野党が一致して承認した結果です。

日本では、仮想通貨の売却益が雑所得として最大55％課税される状況が続いており、分離課税への移行を求める声が高まっています。しかし、石破茂内閣総理大臣は一律20％の分離課税導入には慎重な姿勢を示しており、議論は今後も継続する見通しです。

仮想通貨市場が拡大する中、各国の税制対応は市場の成長や普及に大きな影響を与える重要な要素となっています。

（参考）中欧チェコ、長期保有の仮想通貨に対する免税へ