仮想通貨取引所FTX、2025年1月から弁済開始 – 再建計画が進行

破産申請から再建計画承認へ

2022年11月に経営破綻し破産申請を行ったFTXは、裁判所による再建計画の承認を受け、2025年1月3日からその計画を実行に移します。この計画では、まず5万ドル（約770万円）以下の債権を持つ“Convenience Class”の債権者に対して、60日以内に弁済が開始されます。初期段階では、仮想通貨業界の大手企業であるクラーケンとBitGoが手続きを支援します。

再建計画の内容と進展

再建計画の詳細が公表されたのは2024年10月で、債権者の98%が承認しました。計画には、請求額の少なくとも118%を現金で弁済することが含まれていますが、仮想通貨の現物分配は見送られました。また、取引所の再開案も却下され、事業継続の選択肢は消えました。

現金弁済への批判

弁済計画には一定の批判も寄せられています。最大の債権者グループの代表スニル・カヴリ氏は、仮想通貨の現物での支払いを求める声を挙げています。一方で、現金弁済による税負担の増加を懸念する意見もあり、再建プロセスの公平性に関する議論が続いています。

CEOのコメント

FTXのジョン・J・レイ3世CEOは次のように述べています。

“過去2年間にわたる私たちの努力により、数十億ドルの資金回収が実現しました。今回の弁済開始は、債権者への責任を果たす重要なステップです。”

再建への期待と課題

FTXの再建計画は一部の債権者から批判を受けつつも、破産手続きが最終段階へ進んでいることを示しています。今後の弁済進展と、支払い方法に関する議論の行方が注目されます。

（参考）仮想通貨取引所FTX、25年1月から弁済開始へ　クラーケンとBitGoが協力