イーサリアム現物ETF、26日間連続の純流入—新政権への期待高まる

217億円の純流入を記録

イーサリアム（ETH）の現物ETFは、11月22日以降26日間連続で純流入を記録しています。特に17日には、1.4億ドル（約217億円）という大規模な純流入が報告されました。この動きは、仮想通貨市場に対する投資家の関心が引き続き高まっていることを示しています。

市場動向に影響を与える要因

しかし、18日には日次で約7,900万ドル（約122億円）の純流出が発生しました。この背景には、米連邦公開市場委員会（FOMC）の決定やそれに伴う市場の調整があるとみられます。また、ビットコイン（BTC）急落の要因となったFRB議長の発言も、仮想通貨市場全体に波及しました。

機関投資家へのアクセス強化

オブチャケビッチ・リサーチのアレックス・オブチャケビッチ氏は、現物ETFが機関投資家にとって仮想通貨市場へのアクセス手段として重要な役割を果たしていると述べています。同氏は、規制の整備や投資家の信頼醸成、新しい金融商品の適応が鍵となり、これには1年以上の時間を要する可能性があると指摘しました。

トランプ新政権とステーキングの期待

トランプ新政権の政策も注目を集めています。投資銀行バーンスタインは、イーサリアムETFにステーキングによる利回りが組み込まれる可能性があると予測。この動きが実現すれば、投資家の関心がさらに高まり、ETHがより有望な投資先となると見られています。

仮想通貨市場の未来展望

2025年には、ライトコイン（LTC）やヘデラ（HBAR）のETFが登場する可能性が議論されています。ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、仮想通貨ETFの種類が拡大し、より多様な選択肢が市場に提供されると予測しています。ただし、これらのETFが市場に定着するためには、投資家需要や規制上の課題をクリアする必要があります。

ステーキングの仕組み

ステーキングは、特定の仮想通貨を保有しネットワークの管理に貢献することで報酬を得る仕組みです。これは銀行の定期預金に似た仕組みであり、イーサリアムを含むPoS（Proof of Stake）を採用する仮想通貨で行えます。この仕組みがETFに組み込まれることで、さらなる市場の発展が期待されています。

今後、仮想通貨市場がどのように進化し、新しい金融商品がどのように採用されていくのか——その動向は投資家の注目の的となり続けるでしょう。

（参考）イーサリアム現物ETFへの純流入が26日間続く、新政権への期待背景か