米国のビットコインETF、開始1年で356億ドル流入を達成

現物ビットコインETFの成功と課題

2024年、米国で取引が開始された現物ビットコインETFは、予想を上回る純流入額を達成しました。その中で特に注目されたのが、ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストETF（IBIT）で、373億ドルを超える流入額を記録しました。フィデリティのワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド（FBTC）が118億ドル、ARK21シェアーズ・ビットコインETF（ARKB）が24億ドルで続きます。

しかし、12月に入ると市場は逆風に直面しました。12月19日以降、ビットコインETFの純流出額は13億ドル以上に達し、特にIBITは最大で1日あたり約1.9億ドルの流出を記録しました。この動きは、投資家心理が慎重になりつつあることを示唆しています。

イーサリアムETFの成績

一方、現物イーサリアムETFは開始以来好調を維持し、2024年を通じて26億ドル以上の純流入額を達成しました。特に、ブラックロックのiシェアーズ・イーサリアム・トラストETF（ETHA）は35億ドル、フィデリティのイーサリアム・ファンド（FETH）は15億ドルを記録しました。

ファーサイドの報告では、グレースケール’s イーサリアム・トラストETF（ETHE）からの流出を考慮しなければ、純流入額はさらに増加します。これにより、低手数料のグレースケール・イーサリアム・ミニトラストETF（ETH）やビットワイズのイーサリアムETF（ETHW）の成績も市場に影響を与えています。

今後の見通し

業界アナリストは、2025年には現物ビットコインETFの取引清算機関が増加し、機関投資家の参入が加速すると予測しています。イーサリアムについても、レイヤー2の活動増加やトークン化の拡大により、パフォーマンスが回復し、価格は7000ドルに達する可能性があると見込まれています。

暗号資産市場は引き続き進化を続けており、ETFの動向がその未来を占う重要な要素となっています。

（参考）米国に上場したビットコインETF　開始1年で356億ドルの純流入を記録　イーサリアムETFは26億ドルに