ゲンスラーSEC委員長の退任を前に、仮想通貨ETF申請が加速

ゲーリー・ゲンスラー氏が率いるSECは、仮想通貨業界に対し厳格な規制を施行してきました。同氏の在任期間中に行われた執行措置の数は104件にのぼり、罰金総額は約4.3億ドル（約671億円）に達しています。これにより、仮想通貨業界だけでなく、一部の米連邦議員からも批判を招く結果となりました。

しかし、ゲンスラー氏の退任が2025年1月20日に予定される中、仮想通貨ETFの新規申請が相次いでいます。業界専門家によると、この動きは規制環境の緩和を見越したものであり、新政権の下で仮想通貨市場が大きく変化する可能性があると予想されています。

これまでの48時間で提出された主なETF申請は以下の通りです。

• VanEck: オンチェーンエコノミーETF

• Canary Capital: ライトコイン現物ETF

• Tidal DeFi: デジタル資産債務証券戦略ETF

• CoinShares: デジタル資産ETF

• ProShares: XRPやソラナに関連する各種ETF

これらの申請の中で、特に注目されているのがライトコイン現物ETFです。同ETFはSECからの肯定的なフィードバックを受けており、承認の可能性が高いとされています。また、ProSharesはXRPやソラナ関連ETFを複数申請しており、これらが市場に与える影響にも関心が集まっています。

SECの後任委員長には、仮想通貨に対して肯定的な立場を取るポール・アトキンス氏が指名されており、今後の規制緩和が期待されています。一部の専門家は、これが仮想通貨市場の成長を促進する重要な転換点になると考えています。ただし、依然として規制や法廷闘争といった課題が残されている点も指摘されています。

新政権下での規制方針の見直しが進む中、仮想通貨市場がどのような展開を見せるのか、引き続き注目が集まっています。

（参考）ゲンスラーSEC委員長の退任に合わせ、仮想通貨関連ETFの申請相次ぐ