エルサルバドル、IMF融資条件に応じビットコイン法を改正

エルサルバドル議会は29日、ビットコイン法の改正案を賛成55票、反対2票で可決しました。この改正は、IMFからの14億ドルの融資を受けるための条件に応じたものです。改正により、民間企業はビットコインを決済手段として受け入れる義務がなくなり、任意となります。また、政府は国内外の債務をそれらが発行された通貨で支払うことが義務付けられます。しかし、ビットコインの法定通貨としての地位は引き続き維持されます。

IMFは、エルサルバドルに対し、公的部門のビットコイン購入の制限や、仮想通貨ウォレット「Chivo」への政府の関与を段階的に取りやめることなどを要請していました。与党議員のエリサ・ロサレス氏は、今回の改正により、ビットコインの法定通貨としての永続性を保証しつつ、実際の戦略を進めやすくなると述べています。

エルサルバドルは2021年にビットコインを法定通貨として採用し、現在約6,049BTC（約6億3,600万ドル相当）を保有しています。政府は引き続きビットコインの購入を継続する意向を示しており、最近では一度に11BTCを追加購入するなど、積極的な姿勢を見せています。

今回の法改正は、IMFとの融資合意を円滑に進めるための措置であり、エルサルバドルのビットコイン戦略における重要な転換点となります。今後、同国の経済政策とビットコインの関係性がどのように発展していくのか、引き続き注目が集まります。

（参考）エルサルバドル、国際通貨基金の融資条件を受けビットコイン法改正へ