米民主党議員、公務員によるミームコイン発行禁止法案を提出

サム・リカルド民主党下院議員は27日、米国の公務員がデジタル資産や有価証券を発行・支援・支持することを禁止する「現代の報酬及び不正行為を規制する法律（MEME法）」を提出しました。この法案は、大統領、副大統領、議会議員、上級行政職員、およびその配偶者や扶養家族が対象となります。リカルド議員は、トランプ大統領とメラニア夫人が発行したミームコインが、倫理的問題や外国からの不適切な影響を招く可能性があると指摘しています。

トランプ大統領は1月17日に「TRUMP」コイン、翌18日にメラニア夫人が「MELANIA」コインをそれぞれ発行しました。これらのコインは発行直後に高騰しましたが、その後急落し、多くの投資家が損失を被りました。

リカルド議員は、これらの行為が公務員の職務倫理に反し、民間人からの経済的搾取につながると批判しています。

MEME法は、公務員とその家族が有価証券、商品、デジタル資産を発行・支援・支持することを禁止し、既に発行された資産からの利益取得も制限します。違反者には罰則が科される予定です。リカルド議員は、この法案がトランプ氏のSNS企業「トゥルース・ソーシャル」の株式にも適用されると述べています。

しかし、共和党が多数を占める現議会でMEME法が成立する可能性は低いと見られています。リカルド議員は、この法案が民主党が政権を奪還した際の準備であり、象徴的な意義を持つと説明しています。

本記事執筆時点で、「TRUMP」コインの価格は12.6ドルとなっており、ローンチ直後の70ドル超から大幅に下落しています。

（参考）米民主党議員、大統領らによるミームコイン発行を禁止する法案提出