SBI VCトレード、3銘柄の取扱い終了へ

暗号資産（仮想通貨）取引所のSBI VCトレード株式会社は、エンジンコイン（ENJ）、モナコイン（MONA）、FCRコイン（FCR）の3銘柄について、2025年6月25日をもって全サービスでの取扱いを終了すると発表しました。今回の措置により、販売所取引、積立暗号資産、さらにはレバレッジ取引における証拠金としての利用がすべて停止される予定です。

SBI VCトレードは、取扱廃止の理由について「市場における流動性が低下しており、安定したサービスの提供が困難と判断した」と述べています。これにより、同社のユーザーは対象銘柄の取引や利用が順次制限されることになります。

現時点では、これらの暗号資産はSBI VCトレードからの出庫はできませんが、6月25日のメンテナンス終了後から7月23日のメンテナンス開始までの期間に限り、出庫手続きが可能となる予定です。なお、この期間中に出庫または売却が行われなかった場合、SBI VCトレードが市場価格にて自動的に売却し、日本円に換金のうえ利用者の口座に付与するという対応が取られます。

エンジンコインはNFT関連の機能を提供するゲーム業界向けのプラットフォーム、モナコインは日本発のコミュニティ主導で開発された暗号資産、FCRコインはスポーツやエンタメ分野のプロジェクトに利用されるトークンです。いずれも特徴的な用途を持つ一方で、市場における流動性が限定的となっていました。

なお、これら3銘柄については、他の国内暗号資産取引所では取扱いが継続される見込みです。具体的には、エンジンコインはGMOコインやビットバンク、モナコインはbitFlyerおよびZaif、FCRコインはGMOコインでの継続取扱いが確認されています。

今回のSBI VCトレードの対応は、先日発表されたGMOコインによる複数銘柄の取扱い終了と同様の流れに位置付けられます。GMOコインはXEM、BAT、QTUM、ENJ、XYM、MONAといった6銘柄の取扱いを段階的に廃止する方針を示しており、その理由としてやはり流動性の確保が難しくなった点を挙げています。これらの動きは、今後も暗号資産業界全体において、取扱銘柄の見直しが進む可能性を示唆しています。

（参考）SBI VCトレード、モナコインやエンジンコインの取扱廃止を発表