アーサー・ヘイズ氏、今夏に仮想通貨市場活況を予測

アーサー・ヘイズ氏が、米経済誌『Fortune』のインタビューで、仮想通貨市場の将来について強気の見解を示しました。同氏は、ビットコインが2024年末までに約25万ドル（日本円で約3,750万円）に到達する可能性があると再度主張。さらに長期的な展望として、2028年末には100万ドル（約1億5,000万円）という価格水準も見込めると発言しました。

特に今年の夏から第3四半期初めにかけては、ビットコインが15万〜20万ドルに達する可能性があるとの予測を提示。その後は資金がアルトコインに流れる「アルトシーズン」が再び訪れるとの見方も示しており、多くのアルトコインが急騰する可能性に言及しました。

アメリカの財政政策についてもコメントしており、米財務省が財務残高を7,500億ドルから4,500億ドルへと縮小させつつ、債務上限を回避する戦略を採用している点を指摘。これが財政赤字の拡大を招いているとし、同国の経済運営に対する懸念を表明しました。そして、こうした状況がビットコイン価格の上昇を後押しする要因になるとも述べています。

仮想通貨に対するトランプ政権のスタンスについては、将来的に業界にとって好影響をもたらすと予測しつつも、政権の優先課題の多さから即時的な進展は難しいとの現実的な姿勢も見せました。大統領としての職務を踏まえ、「辛抱強く待つ必要がある」と語っています。

また、自身の投資ポートフォリオについては、約20％を金に割り当てていることを明かし、金価格についても強気の見方を披露しました。米国がドル安を誘導する過程で金の価値と保有量が見直されることにより、将来的に金価格が1万〜2万ドルに達する可能性もあるとしています。

アルトコインの見通しについては、イーサリアムに注目していることを明言。「今は人気が低いため、逆張り投資の好機にある」と語り、今後18〜24ヶ月の強気相場でソラナを上回るパフォーマンスを見せる可能性が高いと予測しました。現在でもイーサリアムは、TVL（ロックされた総価値）や開発者数、安全性の面で他のブロックチェーンを上回っているとの分析です。

ただし、過去のようにすべての草コインが一斉に高騰する相場の再来には慎重な姿勢を示しており、流動性が乏しく実用性も乏しいような古いアルトコインの復活には否定的な見方を示しました。

なお、アーサー・ヘイズ氏は、2025年夏に開催される日本の大規模カンファレンス「WebX 2025」への登壇も予定されており、仮想通貨市場のキーパーソンとして、今後の発言にも注目が集まります。

（参考）アーサーヘイズが今夏以降の「アルトシーズン」再来の見通し　年末までにビットコイン2.5倍予想も