メイプルストーリーNが正式公開、NXPCも急騰

長年親しまれてきたMMORPG「メイプルストーリー」が、新たな技術を取り入れたブロックチェーンゲームとして登場しました。5月15日に正式リリースされた「メイプルストーリーN」は、従来のゲーム性を残しつつ、NFTなどWeb3の要素を統合した新作タイトルです。

本作は、約22年の歴史を持つ人気IP「メイプルストーリー」を活用した初のWeb3プロジェクトとなっており、開発はネクソンが1億ドルを出資するNexpace社が担いました。ゲームはアバランチ（AVAX）ブロックチェーンを基盤としており、安定したネットワーク性能が評価されています。

リリース直前には、「スクロールNFT」と呼ばれる限定デジタルアイテムの無料配布が実施され、約1週間で170万件以上のNFTが発行されました。この規模はアバランチネットワーク史上最大のミント数となり、ネットワーク全体のアクティブユーザー数が一気に6倍以上へと拡大する結果をもたらしました。

同日に公開された独自トークン「Nexpace（NXPC）」は、バイナンスやBybitといった主要な暗号資産取引所に上場。取引開始から急速に価格が上昇し、最大時の完全希薄化後の時価総額（FDV）は26億ドルに到達しました。また、取引初日には20億ドルを超える取引量を記録し、Web3ゲーム関連トークンの中でも過去最高クラスの注目を集めています。

「メイプルストーリーN」は、これまでの2Dサイドスクロール型MMORPGの魅力をそのままに、アイテムやキャラクターをNFTとして取引可能にする「真の所有権」を実現したシステムが特徴です。たとえば、一定レベル（30以上）に達したキャラクターはマーケットで売買可能となり、プレイヤーの成果が資産として認識される仕組みが採用されています。

Nexpace社のCEOであるスンヨン・ファン氏は海外メディアのインタビューにおいて、「メイプルストーリーNは、単なるゲームのリリースではなく、新たな時代の始まり」と語りました。テスト期間中には累計で30億件を超えるオンチェーン取引が行われ、登録ウォレット数は97万件を突破。ユーザー維持率も47〜54%と高水準で推移しており、その人気の高さがうかがえます。

今後も「メイプルストーリーN」がWeb3ゲーム市場にどのような影響を与えていくのか、業界内での注目が続きそうです。ブロックチェーンゲームの可能性を体現するこのタイトルは、IPの価値と技術革新の融合による新しいゲーム体験の先駆けとして、引き続き注目を集めています。

（参考）大型BCゲーム『メイプルストーリーN』ローンチ、上場直後のNXPCに強い関心