ウクライナ、国家ビットコイン備蓄を検討

ウクライナが国家戦略の一環として、暗号資産であるビットコインの準備金保有に向けた法制度の整備を進めていることが明らかになりました。この方針については、現地の議会関係者であるヤロスラフ・ジェレズニャク氏が、法案の最終調整が行われている段階にあると述べており、近いうちに正式に提出される見通しです。

今回のプロジェクトには、世界的な暗号資産取引所であるバイナンスが協力しているとされています。バイナンスのリチャード・テンCEOは、英フィナンシャル・タイムズの取材に対し、複数の国においてビットコイン準備金の創設やそれに伴う規制整備を支援していることを明かしています。

さらにウクライナは、2025年第1四半期を目標に仮想通貨の合法化を目指しており、現在、財務監督体制やマネーロンダリング防止措置を含んだ包括的な法案の策定が進められています。過去に議会へ提出された関連法案は一度撤回されましたが、今回は国際通貨基金（IMF）などの国際機関との連携を踏まえた内容となっており、実効性の高い制度設計が期待されています。

一方で、ロシアとの戦争状態は依然として緊迫した状況が続いており、外交面でも大きな動きが見られます。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領に対し、トルコ・イスタンブールでの直接対話を提案。停戦交渉についてはプーチン大統領本人とのみ行う意向を示しており、加えてアメリカのドナルド・トランプ前大統領の参加にも期待を寄せていると伝えられています。

このように、ウクライナは経済・外交の両面で重要な局面を迎えており、ビットコインを活用した国家運営の今後の展開に注目が集まります。

（参考）ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ＝報道