仮想通貨市場が急伸、時価総額34兆円増加

5月9日午前6時30分時点で、仮想通貨市場の時価総額は前日比で一気に34兆円（約235億ドル）増加し、486兆円に到達しました。市場の急騰は、米国における仮想通貨関連の前向きな法整備が大きな要因となっており、今後の規制環境に対する期待が投資家心理を支えた格好です。

米ニューハンプシャー州が仮想通貨の準備金を認める法案を通過させたのを皮切りに、アリゾナ州やミズーリ州でも同様の法案が成立。さらに、米英間の貿易協定合意報道が好材料として加わり、市場全体のポジティブな流れを加速させました。

個別銘柄を見ると、ビットコインのドミナンス（市場全体に占める割合）は58.65%に達し、3月から20%もの上昇を記録しています。ビットコイン自体も5%上昇し、主要アルトコインも軒並み値を上げました。イーサリアムは20%と大幅に上昇し、ソラナは10%、ドージコインとカルダノはともに12%の伸びを見せました。XRPは8%、バイナンスコインは4%、トロンは3.5%と続いています。

特に注目されたのが、イーサリアムの開発チームが5月7日に行った「ペクトラ」アップグレードです。このアップデートは、2022年に実施された「マージ」以降で最大規模の改良とされており、ステーキングの効率化やユーザーインターフェースの向上、さらにはレイヤー2技術の拡張性にも対応した重要な技術革新とされています。これにより、イーサリアムの基盤技術が一層強化され、エコシステム全体の信頼性向上に寄与すると期待されています。

仮想通貨市場は依然としてボラティリティの高い領域ではありますが、法整備の進展や技術の進化が市場の成長を後押ししている現状を受け、今後も引き続き注目が集まりそうです。

（参考）仮想通貨時価総額、34兆円急増