トランプ関連ミームコイン、価格急反発

トランプ前大統領に関連する暗号資産「TRUMP」は、3億2000万ドル相当のトークンがアンロックされた直後にもかかわらず、価格が24時間で9%以上上昇しました。現在の価格は8.40ドル前後で推移しており、1月18日に記録した過去最高値の71ドルからは大幅に下落していますが、直近の値動きには注目が集まっています。

通常、トークン・アンロックは市場に新たな供給をもたらし、価格に下押し圧力がかかる傾向があります。しかし今回は、事前に市場参加者がアンロックの影響を織り込んでいたとみられ、即座の暴落は回避されました。それでも、TRUMPのように流動性の低い銘柄にとっては、巨額のアンロックが売り圧力を増大させるリスクが依然として残っている状況です。

実際、暗号資産のデータサイト「CoinMarketCap」によると、TRUMPは約130万ドルの取引で価格が2%変動する可能性があるとされており、特に取引量の少ない時期には価格が不安定になりやすいといえます。今回のアンロックは、イースター休暇中の週末という市場参加者が少ないタイミングで行われたため、流動性の低下が影響を強めた可能性もあります。

また、ソーシャルメディア上では、トランプ氏がミームコインの大口保有者向けにイベントを開催するという噂も浮上しており、今後の市場動向に影響を与える材料として注目されています。

データ分析プラットフォーム「Dune」の情報によると、TRUMPをオンチェーンで保有しているアドレス数は現在約63万6000に達していますが、1,000ドル以上の保有者はそのうち1万2285ウォレットにとどまっているとのことです。これは、個人投資家による小口保有が多くを占めていることを示しており、市場全体の安定性に不確実性をもたらす一因ともなっています。

今後、TRUMPの価格動向は大口投資家の動きやイベント開催の有無、さらには市場全体の流れに大きく左右されると見られており、引き続き警戒が必要な状況が続いています。

（参考）トランプ大統領のミームコイン「TRUMP」、3億2000万ドルのアンロックにもかかわらず上昇